【スロヴァキア】ロマンティックな廃墟・デヴィーン城
2011年9月 5日
デヴィーン城は、ドナウ川とモラヴァ川が合流する崖の上にある古城跡です。いまは廃墟となっていて、想像力を高めます。
城跡からは四方が一望によく見渡せ、古代より重要な場所であったことがよくわかります。新石器時代のころから人が住んで痕跡があるようです。
ケルト人がこの地に住みはじめると城壁を築きはじめ、とくにローマ帝国がドナウ川を事実上の国境と見なした時代には強固な城壁となりました。ドナウ川以北では最初といわれる教会もこのデヴィーン城内に建てられました。
城はナポレオン1世率いるフランス軍に破壊されました。城内にはさまざまな遺構があり、いったいどのような城だっただろうとイメージが膨らんでいきます。
共産体制の時代、オーストリアとの国境はまさに「鉄のカーテン」であり、軍事エリアとして厳しい監視体制におかれていました。それもうそのように、いまはのんびりとした空気が流れています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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