【スロヴァキア】ブラチスラヴァのフクシマ
2012年6月11日
旧市街の路地にスロヴァキアの週刊誌カメラマンが撮影した福島の避難民たちの暮らしをとらえた大きな写真が展示されていました。床にきちんと座ってお弁当を食べている姿はとても日本的に感じます。
東日本大震災から1年と3カ月がすぎました。大きな被害を残し、福島の原発事故はまだ収束していないという過酷な状況がいまだにつづいています。世界の未来が問われているともいえますが、どうもあやふやなままです。
スロバキアには2カ所に原子力発電所があります。依存率は高く、総電力の約半分が原発によるといわれています。その分、福島への関心は高いと思いたいところですが、「自分の国は大丈夫」と考えている人が多いようです。
その点、オーストリアには原発がありません。建設されたものの、国民投票で反対が過半数を上回り、稼働が見送られたとのいきさつがあります。その国その国の事情があるのでしょうが、しっかり考えていきたいものだと感じています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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