【スロヴァキア】ブラチスラヴァのアール・ヌーヴォー
2012年8月20日
19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパの各都市では経済的な力をつけた市民が新しいスタイルの建築をこぞって建てました。こうした新興市民にとって、アール・ヌーヴォーは魅力的な様式でした。
その担い手の核のひとつになったのが、ウィーンで建築を学んだ者たちでした。彼らはウィーンを中心とした各都市に多くの足跡を残しています。真似てつくったと思われる亜流も少なくありません。
ブラチスラヴァにもアール・ヌーヴォー建築が多く建てられました。以前、紹介した「青い教会」のように一種独特なアール・ヌーヴォー建築もあります。そのなかでも旧市庁舎のある中央広場にある建物は典型的なアール・ヌーヴォー様式で、目を引きます。
現在、この建物の一階は喫茶店になっています。雰囲気がよいことから、いつもにぎわっている喫茶店です。古い写真を見ていると、この建物ができたころ、中央広場は緑あふれる公園だったようです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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