【スロヴァキア】洪水の予期せぬ副産物
2013年7月15日
今年のヨーロッパは、例年になく異常気象でした。冬が長く、いつまでも寒いまま春となり、桜は一カ月くらい遅れて咲きました。すると今度は大雨で、各地の河川が氾濫。洪水による大きな被害を受ける街が次々に出てきました。
ブラチスラヴァを流れるドナウ川も例外ではなく、水があふれ、夏を見越して川沿いにつくられた簡易施設などが被害を受けました。川を流れてきた木が停泊中の船舶にぶつかったりもしていました。
ヨーロッパ第二の大河であるドナウ川は古くから氾濫を繰り返し、それが肥沃な大地の源ともなりました。氾濫を見越した緩衝地帯が中世のころには築かれています。
洪水のニュースを見て、心配をした友人知人が連絡をくれました。幸い、とくに被害を受けることはありませんでしたが、しばらく時間が経って、思いもよらぬ副産物があることに気づきました。
川沿いの至る所にできた水たまりに蚊がわき、大量発生したのです。しばらく蚊取り線香と、虫さされの薬が手放せないようです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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