【フランス】美術館に見る移民国家
2014年4月28日
フランスは移民国家といわれています。街を歩けば、アフリカ人やアジア人、中東の人びとなど、実に多くの"人間"と擦れちがいます。しかも観光客ではなく、街に住んでいる人たちです。
学校の校外学習で美術館を訪れているグループは、移民国家ならではのものだと感じました。生徒のほとんどがアフリカ系の人びとと、アジア系の人びとなのです。
パリの街には世界中の人びとが渾然一体となって生きようとするエネルギーに満ちていて、なんとも近未来的なものを感じます。
フランスに移民してきた理由を尋ねているなかで、フランスは農業大国なので、食料品が安く手に入り、たとえ貧しくとも飢え死にすることがないからというものが印象的でした。
日本でも飢餓という言葉の意味を、いまいちどしっかり考えていく時期にあるようにも思います。それは飽食の時代の裏側にある大きな落とし穴だからです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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