【オーストリア】アルベルティーナのムンク展
2015年11月 9日
アルベルティーナは素描と版画を中心とした、やや地味な印象のある美術館です。しかし、ホーフブルク宮と隣接する地の利のよさを活かし、より積極的な美術館活動を展開していいて、目が離せません。
現在、アルベルティーナでは「エドヴァルド・ムンク 愛、死、そして孤独」展が開かれています(2016年1月24日まで)。アルベルティーナらしく、ムンクの素描と版画の展覧会です。
お馴染みの「叫び」や「思春期」もありますが、ムンクの特徴のひとつに、同じテーマやモティーフを繰り返し描きながら、表現を突き詰めていく点があります。
その試行錯誤にムンクならではの表現が垣間見られるわけですが、本展覧会ではそれがわかるように、並べて展示するなどの工夫がなされています。
モノクロ写真のコーナーでは、日本人写真家の森山大道と古屋誠一の作品が展示されているのに、目を見張りました。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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