【スロヴァキア】バイナルのブーム
2016年2月 1日
バイナルと呼ばれるようになったレコード盤が、スロヴァキアでもブームになっています。
不要品を中心とした骨董品市があると、古いレコードを売る店がよく出ます。それを見て、なるほどヨーロッパでもレコードが見直されているのだなと思ってきました。
しかし、ブラチスラヴァでいちばん新しい大きな本屋さんを覗くと、30年前に戻ったかのように、レコードが棚にディスプレイされていて、驚きました。
しかもジョン・レノンの『イマジン』(1971年)や、クラッシュの『ロンドン・コーリング』(1979年)など、CDがまだ登場する以前、レコード全盛期にでた傑作揃いというのが興味深いところです。
日本ばかりか、ヨーロッパでもCDショップが減り、音楽の楽しみ方がずいぶん変わりましたが、レコードを買って、最初に針を落とすときのわくわくした気持ちが味わえなくなったのはさびしいものがあります。バイナルブームの背景には、そんなところがありそうです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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