【スロヴァキア】リンゴ飴に感じる文化
2016年3月14日
ブラチスラヴァの屋台は、手作り感にあふれています。木彫りの置物を実演販売するのはその一例です。
屋台を見ていていつもおもしろく感じるのがリンゴ飴です。日本の縁日に並ぶリンゴ飴と見た目がまったく一緒なのです。
このリンゴ飴、日本がスロヴァキアのものを真似したわけでも、スロヴァキアのものを日本が真似したわけでもないと思います。そうではなく、同時発生的に、あるいは時期はちがうけど、だれかが場所をちがえて、ゼロから発案したと考えるほうが素直です。
それは歴史を考えるうえで、重要な示唆になるように思います。もちろん技術が伝わったり、輸入したものをまねる事例がたくさんありますが、いくつかのオリジナルがあるというのも世界的には珍しくないでしょう。
とかく文化のちがいが強調されがちですが、同じ人間ということもあり、文化の共通性も多いのです。外国に暮らしていると、とくにそう感じます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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