【スロヴァキア】ツィンバロムの調べ
2016年3月21日
スロヴァキアの民族音楽というと、ジプシー音楽が思い浮かびます。社会主義の時代に訪れたときも、ジプシー音楽の生演奏を聞かせるレストランで食事をしたのを覚えています。
ジプシーの楽隊で特徴的な楽器がツィンバロムです。打弦楽器と呼ばれ、弦をバチで叩いて演奏します。バチは猫じゃらしみたいなかたちをしています。
ピアノの弦の部分を叩くような感じで弾くのですが、威勢のよい元気な音にも、哀愁を帯びた音にもなる不思議な楽器です。ハンガリーが起源といわれ、ハンガリーの作曲家コダーイの曲でも使用されています。ピアノのルーツとも考えられています。
ツィンバロムを実際に聞くには、ジプシー音楽を聴かせるレストランを探すのがいちばんです。なにかのイベントなどで聴けることもあります。
立派な装飾の施されたものが多く、とても高価です。また、壊れやすい、繊細な楽器だともいわれます。一度試しに自分で弾いてみたいのですが、そのためまだ実現していません。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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