【オーストリア】クリムトのアトリエ
2016年5月23日
19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍したクリムトは、オーストリアを代表する画家で、ウィーンのシンボルといってもいいでしょう。
ベルヴェデーレやレオポルド美術館のほか、セセシオン会館など、クリムト作品が見られる施設は、観光客の人気を集めています。
ウィーンの中心部から地下鉄を15分ほど乗った町外れに、クリムト・ヴィラと呼ばれる建物があります。1911年から1918年まで、クリムトはここをアトリエとして使いました。現在は二階建てですが、クリムトの時代は平屋で、のちに増築されました。
クリムトの生家はすでに残っておらず、アトリエもありません。ここだけがクリムトに関連する施設ということで、保存運動が起きました。そして、2012年、生誕150周年を記念し、当時の状況が復元されました。
エロティックな絵を描いたクリムトは多くのモデルを愛人にし、アトリエに寝泊まりしていたと伝わりますが、いまはがらんと静まりかえっています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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