【スロヴァキア】美術アカデミーの卒展
2016年7月18日
ブラチスラヴァにある美術デザインアカデミーは、1949年、つまり社会主義の時代がはじまった翌年に開校しました。決して長い歴史があるわけではありません。
チェコスロヴァキアの芸術の中心は、プラハでした。ブラチスラヴァは美術やデザインの面では遅れていると長らく見なされていたわけです。それが社会主義によってブラチスラヴァにも美大がつくられたのは、割と象徴的な出来事に思えます。
美術アカデミーは、グラフィックや写真、彫刻など、多彩な学部に別れています。いずれも少人数制で、美大というより、アトリエに入るという印象があるのは、日本とちがうところでしょうか。
修士課程の卒業制作展を覗いてみました。絵本の国らしく、絵本作品に目が行きました。ヨーロッパのデザインは、なにをするにもタイポグラフィーが基本となるため、踊るような文字が印象的です。この大学では、日本からの留学生も学んでいます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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