【香港】"爆買い"に圧倒される
2017年1月30日
1997年にイギリスから中国に返還され、20年を迎えます。現在は一国二制度による特別行政区に位置づけられています。香港であり、中国だというわけです。
香港に生まれ育った人たちは、「香港人」としての自覚とプライドを強く持ち、中国人と区別します。実際、街では香港に住んでいる人と、中国から訪れた人との区別が比較的容易にできます。
容易というのは、見た目ではむずかしいとの意味でもあります。香港にいると日本人であるつもりのぼくが外国人扱いされます。食堂ではあたりまえのように広東語で話しかけられ、街を歩けば道を聞かれます。
そんななか、「爆買い」は大きな区別方法になっています。薬屋さんが人気で、たくさんの薬を買い込んでいます。高級ブランドのブティックの前では行列をなしています。生活必需品ばかりか、贅沢品も「爆買い」するわけです。
ぼくがスロヴァキアに持ち帰るために香港で買ったのは山芋にゴボウ、それにレンコン。ヨーロッパでは根菜類が入手しにくいからですが、考えてみるとなんとも慎ましいものですね。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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