【スロヴァキア】あじさいの花
2017年7月 3日
あじさいの花にカタツムリの組み合わせは、梅雨という季節の風物詩と思っていました。そんなこともあって、ブラチスラヴァの街であじさいを見かけると、なんとなく違和感を覚えます。ハイビスカスやシュロのような南国イメージの強い植物を東京で見るのとよく似た感覚というのでしょうか。
実際、あじさいは日本が原産地で、その意味でもきわめて日本的な花です。日本のものは「ホンアジサイ」、ブラチスラヴァで見かけるのは品種改良された「セイヨウアジサイ」と区別されるようです。
もともと自生していない植物を愛でるのが世界に共通しているのは、珍しいものへのあこがれがあるのかと思います。グローバル化によって、これだけ世界が狭くなっているのに、おもしろいことです。
スロヴァキアに梅雨はないので、人びとの意識のなかで、季節とどう結びついていくのか、ちょっと興味があったりします。少なくとも初夏ではあるようです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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