【チェコ】大人気のトゥーゲントハット邸
2018年10月22日
ブルノにあるトゥーゲントハット邸はドイツの建築家ミース・ファン・デル・ローエの代表作で、2001年に世界遺産に指定されました。一時期閉鎖されていましたが、2年におよぶ改修工事がおこなわれ、リニューアルオープンしました。
トゥーゲントハット邸が建てられたのは1928年から30年の間でした。18年にチェコスロヴァキアが独立して10年が経ち、財をなした人たちが出てきたころです。この家を発注したトゥーゲントハットは繊維で成功したドイツ系ユダヤ人でした。
しかし、その出自ゆえ、ナチスが力をもつと、せっかく建てたこの家を放棄して亡命せざるを得なくなります。ナチスに没収されたと思ったら、共産体制下では障害者のリハビリセンターに使われるなどして、せっかくの名建築も荒れに荒れました。
一目見ようと世界中から観光客が殺到しているため、見学にあたっては事前にホームページを通じて予約をすることをおすすめします。予約が一杯でも、庭だけの見学はできます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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