【チェコ】牢獄だった城
2018年11月 5日
シュピルベルク城はブルノの旧市街を見下ろす小高い丘の上の建つ古城です。
運動不足にはやや急な道を、まだかなあと思いながら登っていくと、入口に着きます。もともとは13世紀半ばにさかのぼるのですが、きれいに改装され、物見櫓が新設(!)される最中でした。
このシュピルベルク城、王様や貴族が絢爛豪華な舞踏会を催した城というより要塞で、さらにいえば牢屋としての役割がありました。ついに17世紀には刑務所として、ハプスブルク家に逆らう者が次々に投獄されました。ヨーロッパ一怖ろしい牢獄との異名をとったほどです。
現在、城は牢獄を再現展示したスペースのほか、さまざまな展覧会やイベントをおこなう場になっています。全体を見て回れるチケットのほか、見たいものだけを選ぶチケットもあります。元牢獄だけあり、内部にはひんやりとした空気が張り詰めています。城からはブルノの街が一望にできます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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