【チェコ】建築家のアトリエ
2018年11月12日
ドゥシャン・ユルコヴィチュは、「スロヴァキアではじめての建築家」と呼ばれ、ブラチスラヴァにも集合住宅などに足跡を残しています。
ユルコヴィチュが1906年に自ら設計したアトリエがブルノに残っています。スロヴァキアらしいフォークロアと、アール・ヌーヴォー、それにモダニズムが奇妙なバランスで融合する、実にユニークな空間です。
玄関を入ると天井まで吹き抜けになったリビングがあり、階段を上ったところからそのリビングを見下ろせます。木を活かした民俗調の部屋で、細部へのこだわりがおもしろく、見ていてさまざまな発見があります。
プライベートな部屋は一転、モダンな雰囲気で、暮らしやすさを追求しています。見学はガイドツアーではなく、自由にできるので、しばらく住民気分が味わえます。庭も開放されています。
旧市街からやや離れた閑静な住宅街に位置するので、ブルノのちょっとちがう顔が発見できます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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