祭りの宴は深夜までつづく
2008年2月25日
マソプストの一日は長く、真夜中までつづきます。
家々の門付けをした仮装行列は、隣町との境にある草原に向かいます。ここで隣町からやってくる行列と合流するのです。相対する様子は、まるで戦国時代の合戦のようです。
去年はちょっとしたお芝居や詩の朗読がおこなわれましたが、今年はわが村と隣町で、綱引きをしました。大人、女性、子ども、そして外国人。わが家に遊びに来たおおぜいの友人も飛び入りで綱引きに参加しました。
このあと、みんなで村のホスポダ(居酒屋)とライブハウスにいきます。ホスポダではなんともレトロな感じのダンスパーティーが生演奏付きでおこなわれ、みんなで大騒ぎをします。それが深夜まで、延々とつづきます。
マソプストの様子は、同じチェコのなかでも地域によってずいぶんちがうと思います。イースターやクリスマスなど、季節季節にさまざまな行事がありますが、そのなかでも陽気で開放的なマソプストがぼくはいちばん好きです。
機会があれば、ぜひこの素朴なお祭りに参加してください。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。