ボヘミアの守護神
2009年5月25日
ヴァーツラフ広場のシンボルといえば、国民博物館の前に立つ聖ヴァーツラフ像でしょう。この聖ヴァーツラフとは、国難に見舞われたときに立ち現れるといわれるボヘミアの守護神のことです。この像はミスルベックという人が製作したもので、1912年に設置されました。
このヴァーツラフ広場、もともとは馬市場だったそうです。博物館が建っているところあたりにはかつて「馬の門」があり。広場への入口になっていました。この門を出るとかつては王室のためのぶどう園が広がっていたそうです。もちろんワインを醸造するためのぶどう園です。
守護神が守るヴァーツラフ広場は、さまざまな歴史の舞台ともなりました。1918年のチェコスロヴァキア共和国独立、68年の「プラハの春」、そして89年のビロード革命です。
「プラハの春」のソ連侵攻に抗議し、聖ヴァーツラフ像の足下で焼身自殺を遂げた学生ヤン・パラフの記念碑もあります。
守護神が守るヴァーツラフ広場は、さまざまな歴史の舞台ともなりました。1918年のチェコスロヴァキア共和国独立、68年の「プラハの春」、そして89年のビロード革命です。
「プラハの春」のソ連侵攻に抗議し、聖ヴァーツラフ像の足下で焼身自殺を遂げた学生ヤン・パラフの記念碑もあります。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。