クリスマスに鯉を食べるな?
2010年1月11日
ちょっと時季外れになってしまいましたが、チェコにはクリスマスイブの日、鯉を食べる習慣があります。このため、街のいたるところに、鯉を売る屋台が立ちます。
いけすのなかには大小さまざまな鯉が泳いでいます。びっくりするくらい大きな鯉もいます。鯉を買いに来た人は希望の大きさを言って、買います。
この鯉の屋台で、今年はちょっとした異変がありました。屋台の隣で、「鯉を食べるな」と反対する人が現れたのです。そのグループの人は「鯉のおなかに指を突っ込むと、どれほど痛いことでしょうか」「いけすのなかの鯉はたくさんいすぎて、息ができません」と主張します。
さすがに鯉を売る人は苦り切った顔をして、鯉を買いに来た人も「あなたたちが食べなければいいだけでしょう」と呆れ顔でした。クリスマスに鯉を食べるのが伝統になっているだけに、反対グループの真意はいまひとつよくわかりませんでした。しかし、さまざまな主張を自由に言える風潮がチェコにはあることがよくわかる出来事でもありました。
(写真は反対グループが配っていたビラ。チェコ語は「もしかしたらあなたたちはクリスマスの鯉がどういう目に遭っているか、知らないかもしれません」の意味です。この写真から、チェコの鯉がヘラブナのようなかたちをしていることがわかります)
この鯉の屋台で、今年はちょっとした異変がありました。屋台の隣で、「鯉を食べるな」と反対する人が現れたのです。そのグループの人は「鯉のおなかに指を突っ込むと、どれほど痛いことでしょうか」「いけすのなかの鯉はたくさんいすぎて、息ができません」と主張します。
さすがに鯉を売る人は苦り切った顔をして、鯉を買いに来た人も「あなたたちが食べなければいいだけでしょう」と呆れ顔でした。クリスマスに鯉を食べるのが伝統になっているだけに、反対グループの真意はいまひとつよくわかりませんでした。しかし、さまざまな主張を自由に言える風潮がチェコにはあることがよくわかる出来事でもありました。
(写真は反対グループが配っていたビラ。チェコ語は「もしかしたらあなたたちはクリスマスの鯉がどういう目に遭っているか、知らないかもしれません」の意味です。この写真から、チェコの鯉がヘラブナのようなかたちをしていることがわかります)
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
世間じゃ、鯨で、大騒ぎだが、プラハでは「鯉」なの?
プラハの鯉の、りっぱな食文化のようですね。
民族の食の文化に、土足で踏み入っても・・・と・・・感想。
ところで、鯉?焼いて食べるのでしょうか?
ありゃ、我が北関東では、甘露煮・鯉コクなど秀逸。さらに、洗いは濃い目の酢味噌がたまりませんが?
いわなやまめ | 2010年1月13日 09:47
こんにちは。鯉はフライにして食べることが多く、このビラのように焼いているのはこれまで見たことはありません。個体にもよりますが、概してチェコの鯉は泥臭くもなく、なかなかおいしいと思います。
増田 幸弘 | 2010年1月13日 09:58