マットーニの源泉を求めて
2010年11月15日
マットーニはチェコではもっともポピュラーなミネラル・ウォーターです。発泡性の水はさわやかな飲み心地で、ちょっと癖になるおいしさです。レモンや洋なしなどのフルーツの味を付けたものもあります。
このマットーニのラベルにはカルロヴィ・ヴァリ、ドイツ名でカールスバードという世界的にもよく知られた温泉地の名前が記されています。
てっきりカルロヴィ・ヴァリで取水されているものだと思い、カルロヴィ・ヴァリで地元の人に取水場所を尋ねると、10キロほど離れた場所にあるキッセルカというところだといいます。マットーニの源泉が出ているとも聞きました。
さっそく行ってみました。たしかにマットーニの工場があったのですが、源泉がどこかよく分かりません。付近をしばらく散策していると、水を汲んでいる人がいました。
そこは廃墟の一角で驚きましたが、19世紀後半、このキッセルカは温泉保養地として栄えたものの、戦争などをはさみ、すたれてしまいました。
飲んでみるとたしかに微炭酸で、マットーニらしさを感じないこともありません。ちょっとすっぱい感じもありますが、キッセルカとは「すっぱい」という意味があるので、この水が街の語源になっているようです。
てっきりカルロヴィ・ヴァリで取水されているものだと思い、カルロヴィ・ヴァリで地元の人に取水場所を尋ねると、10キロほど離れた場所にあるキッセルカというところだといいます。マットーニの源泉が出ているとも聞きました。
さっそく行ってみました。たしかにマットーニの工場があったのですが、源泉がどこかよく分かりません。付近をしばらく散策していると、水を汲んでいる人がいました。
そこは廃墟の一角で驚きましたが、19世紀後半、このキッセルカは温泉保養地として栄えたものの、戦争などをはさみ、すたれてしまいました。
飲んでみるとたしかに微炭酸で、マットーニらしさを感じないこともありません。ちょっとすっぱい感じもありますが、キッセルカとは「すっぱい」という意味があるので、この水が街の語源になっているようです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。