東福寺の青もみじと、重森三玲のお庭をめぐる
2010年5月27日
新緑輝く季節になりました。
ツツジやサツキ、アジサイなど、色とりどりの花ももちろんキレイですが、
カエデや苔の若い緑の美しさには、花とは違った魅力がありますね。
新緑を見ると元気が湧いて来るような気がします。
紅葉で有名な東福寺も、今、青もみじに包まれています。
秋のシーズンには人・人・人で大変な賑わいの東福寺も、
今の時期ならゆっくり散策できますよ。
今月は東福寺とその塔頭寺院の芬陀院、霊雲院、光明院をご案内します。
まずは、東福寺です。
通天橋が青もみじに包まれています。
お日様が射すと、新緑がさらに輝いてキレイです。
境内の緑を眺めながら、通天橋に向かいます。
紅葉シーズンなら、人が入らない写真を撮るのはムリでしょうね。
東福寺の方丈庭園は、昭和の作庭家・重森三玲の手によるもので、
東西南北、4つの庭がそれぞれの顔を見せてくれます。
写真左は柱石で北斗七星を構成している東庭、
右は刈込みと砂地で大きな市松模様を描いている西庭です。
石と苔の市松模様が印象的な北庭。
巨石が配された正面の南庭。
現存する禅寺の三門としては日本最古。国宝の三門。
次に東福寺塔頭の芬陀院(ふんだいん)へ。
雪舟が作ったといわれる「鶴亀の庭」があることから「雪舟寺」とも呼ばれています。
京都最古の枯山水庭園といわれる「鶴亀の庭」は火災などで荒廃しましたが、
重森三玲によって復元されました。
書院奥にある「図南亭(ずなんてい)」の丸い窓から見ると、風情たっぷりです。
同じく東福寺塔頭の霊雲院(れいうんいん)へ。
書院前の「九山八海の庭」と「臥雲の庭」は、江戸時代に作庭されましたが荒廃し、
昭和になって重森三玲が復元したものです。
左の写真は「臥雲の庭」。雲や川の流れを砂で表しています。
右の写真は「九山八海の庭」の「遺愛石」。これを須弥山に見立て、
白砂で八海を表現しています。
最後に、東福寺から少し南へ歩いたところにある塔頭・光明院へ。
JR東海2000年秋のポスター
「そうだ 京都、行こう」にも採用された本堂前の「波心の庭」は、
重森三玲作の枯山水で、「虹の苔寺」とも呼ばれています。
どのお寺も縁側に座ってお庭を眺めることができるので、
ゆっくり時間をとって巡ってみてはいかがですか?
一人旅にもおススメです。
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【東福寺】
住所:京都市東山区本町15丁目778
拝観料:通天橋・開山堂 400円、方丈八相庭園 400円
アクセス:JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」下車、徒歩10分
【芬陀院】
住所:京都市東山区本町15丁目803
拝観料:300円
アクセス:JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」下車、徒歩10分
【霊雲院】
住所:京都市東山区本町15丁目801
拝観料:300円
アクセス:JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」下車、徒歩7分
【光明院】
住所:京都市東山区本町15丁目809
拝観料:300円
アクセス:JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」下車、徒歩15分
- 賀茂 ナス子
京都生まれ、京都育ち。
中学は吹奏楽部、高校は茶道部に所属、そして大学時代はアメフト部のマネージャーを経験。
やりたいことは何でもやってみるのがモットーだ。
念願だった京都の編集プロダクションに入社し、京都のフリーマガジン[news]や京都に関する旅行誌などの編集・ライターを担当している。
友達に舞妓さんがいるのがちょっとした自慢。
愛犬は柴犬。二条城のまわりを散歩するのが日課だ。
好物は京都[第一旭]のラーメン。
おやつは[出町ふたば]の豆もち。
最近名古屋がわりと近いことを知った。
京都はうす味の料理が多いので、みそカツをはじめて食べたときごはんを3杯食べた経験を持つ。
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