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審問・拷問・処刑

2015年7月16日

 魔女裁判の審理は過酷だった。白状が唯一の証拠だったこの時代、拷問が許されていた当時の裁判では、ほとんどの被疑者は自供し、処刑された。「魔女の秘密展」にも拷問道具がいくつか展示されている。

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①©Mittelalterliches Kriminalmuseum in Rothenburg ob der Tauber

②③©Städtische Museen Zittau/Jürgen Matschie

☆典型的な拷問道具(魔女の秘密展より)

 

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☆絞首刑の模型。フリッツラー「灰色の塔博物館」(ブログ12/8)

 

 拷問道具の代表といわれる「刺の椅子」は、17世紀頃に使用されたという記録はあるが、実物は現存していないそうだ。王侯の城に拷問部屋を作るのが流行した19世紀に作られたものだという。あまりよい趣味とは思えない。

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☆刺の椅子(ベアンベルク城での魔女展。ザクセン・アンハルト州)

 

 また、火刑や斬首のような恐ろしい刑罰のほかに、農作物やパン、バターなどの盗みを働いた罪人、市民に迷惑をかけた罪人のための刑罰道具も拷問博物館で見ることができる。ときには町中で目にすることもある。

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☆さらし柱(オーバーマルスブルク旧市庁舎前。ノルトライン・ヴェストファーレン州)

 

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☆「噛みつき猫」。悪口や泥酔の罪を犯した人を入れた箱。街頭に設置。通行人は格子から玉子を投げたり、つばをはきかけてもよかったという。

(ツヴィンガー博物館。ゴスラー)

 

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☆罪人を籠の中に入れて、水中に入れたり、引き上げたりする刑罰道具(バイエルン州アイヒシュテットのアルトミュール川に)

 

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☆小さすぎるパンを売ったパン屋の処罰(アルトミュール川の橋の欄干に)

 

 オランダでは魔女を秤にかけて判定した。魔女は悪魔に魂を与えたので、体重がきわめて軽いという。裁判の実態調査をしたカール五世が適切な判断をしていると認めた裁判所がある。人々は、魔女ではない証明書をもらうために、その裁判所に押しかけたという。

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☆カール五世お墨付きの魔女裁判所(アムステルダム近郊オーデワーター)

 

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☆魔女を量る秤(同上)

 

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☆観光客用に作ってくれる「魔女でない証明書」(同上)

 

 現在、名古屋市博物館で「魔女の秘密展」を開催中。9月27日まで。詳しくはHPへ(http://majo-himitsu.com/top.html

次回をお楽しみに。

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取材担当プロフィール

西村佑子(にしむら・ゆうこ)

うお座。早稲田大学大学院修士課程修了。
青山学院大学や成蹊大学の講師を経て、現在はモアビートプロモーションの「ドイツセミナー」講師。
これまでに「グリム童話の魔女たち」展(栃木県いしばし町グリムの館)の企画・監修やドイツ魔女街道ツアーの同行講師、
薬草専門誌に連載記事を掲載するなど、ドイツの魔女と薬草にかかわってきた。
主な著書に『グリム童話の魔女たち』(洋泉社)『ドイツ魔女街道 を旅してみませんか?』(トラベルジャーナル)、
『魔女の薬草箱』『不思議な薬草箱』(いずれも山と溪谷社)、『ドイツメルヘン街道夢街道』(郁文堂)など。

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