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メルヘン街道(3)

2015年8月25日

 カッセル(ヘッセン州)はグリム兄弟が長いこと住んでいた町である。兄弟はまわりの友人、知人、親戚からたくさんの話を聞き取り、『グリム童話』として出版した。二人は学者として活躍し、ベルリンで亡くなった。

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☆グリム兄弟に話を語るフィーマン夫人と兄弟の像。(カッセル、バウナタール)

 

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☆グリム家の墓。右から兄ヤーコプ(1863年没)、並んで弟ヴィルヘルム(1859年没)。(ベルリン・マティウス教会)

 

 カッセル近郊のギーゼルヴェルダーという小さな町でのこと。2009年に木組みの家を改修していたら、壁の中から赤い小さな頭巾が7つと皿のかけらが出てきたそうだ。白雪姫と7人の小人が住んでいた家?地元の新聞は「お伽話のような信じられない発見」と報じた。もちろん行ってみた。

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☆「なんですって、白雪姫のほうが私よりも千倍も美しいと!」(T.ホーゼマン画)

 

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☆小人の家。上の窓が小さいのもその証拠とか

 

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☆壁の中に埋まっていた頭巾と皿!!(織物博物館)

 

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☆町の親善大使、白雪姫(野外博物館白雪姫の村)

 

 泥棒の隠れ家を見つけたロバ、ネコ、イヌ、ニワトリが一斉に鳴いたら、泥棒はびっくりして逃げ出してしまった。それで動物たちはその家で暮らすことになった。彼らはブレーメンには行かなかったのだ。それはブレーメン市にとって具合が悪い。1991年、美術館の改修工事をしていたら、地下からロバの骨が出てきた。これはあのロバの骨に違いない。彼らは間違いなくブレーメンに来たのだ。新しいお伽話ができた。

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☆ブレーメンの音楽隊の銅像。市庁舎横

 

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☆熱心にグリム童話を読む音楽隊

 

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☆ここでロバの骨が見つかったというレリーフ(ブレーメン、ベットヒァー通り)

次回をお楽しみに。

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取材担当プロフィール

西村佑子(にしむら・ゆうこ)

うお座。早稲田大学大学院修士課程修了。
青山学院大学や成蹊大学の講師を経て、現在はモアビートプロモーションの「ドイツセミナー」講師。
これまでに「グリム童話の魔女たち」展(栃木県いしばし町グリムの館)の企画・監修やドイツ魔女街道ツアーの同行講師、
薬草専門誌に連載記事を掲載するなど、ドイツの魔女と薬草にかかわってきた。
主な著書に『グリム童話の魔女たち』(洋泉社)『ドイツ魔女街道 を旅してみませんか?』(トラベルジャーナル)、
『魔女の薬草箱』『不思議な薬草箱』(いずれも山と溪谷社)、『ドイツメルヘン街道夢街道』(郁文堂)など。

ぶらっ人編集部 @buratto_tabi