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「昇龍道」春夏秋冬さすらい旅

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日本の原風景をめぐる天浜線、途中下車のゆるり旅。

2014年4月18日

「湖の虹抜けて天竜浜名湖線」。
スタート地点となる新所原駅のホームに掲げられた言葉が、たまらなく旅情をそそってくれる。
天浜線(天竜浜名湖鉄道)は、静岡県の最西端、湖西市の新所原駅から、浜名湖の西岸から北岸をぐるっとまわり、
掛川駅まで67.7キロの遠州路を結ぶローカル線。
 
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乗りっぱなしなら約2時間強。途中の天竜二俣で乗換えがあっても約2時間半の電車旅。天浜線はワンマン運転の1両編成。
みかん畑、湖面きらめく浜名湖、猪鼻湖、天竜川の鉄橋を超え、トンネルを抜け、田園風景をゆく車窓風景だけでも飽きさせることはない。

しかし、“日本の原風景に出逢う旅”のキャッチコピーが示すように、乗りっぱなしだけではもったいない。
気持ちの赴くままに、途中下車して駅周辺を歩くのがいい。
沿線には電車と同じように、ゆったりとした時間とゆったりとした空気が流れている。 

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新所原を出て約30分、ユリカモメたちが待つ浜名湖佐久米駅へ。
まるで生まれ育ったふるさとのように、冬になるとユリカモメたちは必ず浜名湖に帰ってくる。
いまや天浜線名物となった冬の風物詩でもある。

この時期だけ、カモメたちが乱舞する姿を見守るように、電車は1分間停車する。
そんな演出ができるのもローカル列車らしいまさにスローないい所でもある。
 
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天竜川の鉄橋を渡ると二俣本町駅に着く。
この駅から少し歩くと浜松市が生んだ英雄、本田宗一郎ものづくり伝承館がある。
本田氏の強い信念とメッセージは勇気を与えるとともに心を打つ。 

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中間点の天竜二俣駅は、電車が向きを変える転車台の見学も人気だ。
転車台のみならず、駅舎、プラットホーム、扇形車庫など、この駅には10件の国の登録有形文化財がある。
まさに昭和の面影の残る鉄道遺産としてその姿と文化を今に伝えている。
 
天浜線沿線には、各駅の駅舎やプラットホームなど合計36件の国の登録有形文化財が存在しており、
これらの文化財巡りだけでも十分に価値のある鉄道旅である。
 
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最後に立ち寄ったのは、森の石松の遠州森駅。
駅から少し歩くと古い町屋や蔵が残されているほか、かつての街道筋の面影を残す風景も見られる。
次の電車が来るまでの約1時間、のんびりと江戸時代情緒に浸りながら町を歩く。

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遠州森駅を出る頃には日が暮れかかっていた。
終点の掛川駅は東海道新幹線の駅でもある。
超高速鉄道とスローなローカル列車が共存する。そんなギャップ、共存も面白い。

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取材担当プロフィール

田中 三文 (たなか みつふみ)

愛知県豊橋市生まれ。
出版社勤務を経て、現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究事業本部 上席主任研究員。
愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)
地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。
2012年より2014年まで昇龍道プロジェクト推進協議会・台湾香港部会長を務め、
同エリアのインバウンド促進計画や外国人受入環境整備などにも力を注いでいる。
旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。

「昇龍道(しょうりゅうどう)」とは?

日本の真ん中に位置する中部北陸地域の形は、能登半島が龍の頭の形に、三重県が龍の尾に似ており、龍の体が隈無く中部北陸9県を昇っていく様子を思い起こされることから同地域の観光エリアを「昇龍道」と呼んでいます。
この地域には日本の魅力が凝縮されており、中部北陸9県が官民一体となって海外からの観光客誘致を促進する「昇龍道プロジェクト」も好調です。このブログでは、「昇龍道」の四季折々の姿を写真と文章で紹介していきます。

コメント(1)

素敵です☆☆☆

さくらすきやき=ここのたこ | 2014年4月19日 22:47

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ぶらっ人編集部 @buratto_tabi