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片山晋呉の復活レポート

片山晋呉の復活レポート

4日間とも秋晴れに恵まれたコカコーラ東海クラシック。
4日間とも秋晴れに恵まれたコカコーラ東海クラシック。

 秋も深まり、日本のゴルフツアーもいよいよ最終盤に入った。今年は序盤から男女とも若手の活躍が目立ったが、片山晋呉の復活優勝などベテランの活躍にも注目したい。女子では横峯さくらが不調から抜け出し今期3勝、若手の森田理香子と賞金女王争いを演じている。女子は、ここ3年ほど韓国勢に女王の地位を持っていかれているので今年こそは頑張ってもらいたいものだ。久々の日本選手同士の対決となるか?現時点で残り4試合油断ならない終盤戦だ。
 一方、男子の賞金王は松山英樹でほぼ確定か?国内は10試合しか出場していないが、序盤戦の2勝、更にフジサンケイクラシックで勝ち、3勝目。シーズン途中から海外を主戦場にしているが、海外メジャー4試合分が加算されるため現在の獲得賞金は¥153,333,448。2位の片山晋呉が¥85,018,217なのでその差¥68,000,000以上。松山も三井住友VISA太平洋マスターズなど、終盤戦出場するようなのでこの差は中々詰まりそうにないだろう。

最終日首位発進の武藤だったが…2番グリーンでは3度目の着信音が…ギャラリーの携帯の音にピリピリ。この後リズムを崩し3連続ボギー、-2で5位タイで終える。
最終日首位発進の武藤だったが…2番グリーンでは3度目の着信音が…ギャラリーの携帯の音にピリピリ。この後リズムを崩し3連続ボギー、-2で5位タイで終える。

 ここで先日開催されたコカコーラ東海クラシックでの片山晋呉の復活劇のレポートを紹介しよう。
例年になく4日間とも秋晴れに恵まれたコカコーラ東海クラシック。強い片山晋呉が帰ってきた。予選ラウンドは+6、49位タイでぎりぎり予選通過ながらも3日目は8バーディー、ノーボギーと猛チャージで-2と、首位に4打差-27位タイと迫る。そして最終日、首位発進は-6で武藤俊憲。しかしこの日の武藤はギャラリーの携帯の着信音に悩まされるなど、ピリピリして3連続ボギーと大崩れ。そんな中気を吐いたのが片山晋呉と星野英正だ。1打差で迎えた17番では先に星野が5メートルを沈めバーディー、引き離したか?と思われたが片山も2メートルのバーディーパットを沈め首位星野と1打差、勝負は最終18番へ。そこに最終組2位発進の富山聡が1打差で食らい付いてくる展開。海外選手もいない…久々に「ドキドキ、ワクワク」する良い勝負が展開された。

 
何度もガッツポーズをする片山晋呉。
何度もガッツポーズをする片山晋呉。

 この時点で首位星野、1打差で片山、富山と続く。18番、星野は2打目を左バンカーに入れた自ら窮地に…結果ボギー-7に。片山は難なくパーセーブで-7。最終組の富山もパーとし-7で並び3人によるプレーオフに突入。
 プレーオフ1ホール目、片山はフェアウェイの真ん中、二人は左右のラフ…2打目、片山は2オン、星野は刻み3打目もグリーン奥へ、富山は池ポチャで戦線離脱。片山が難なくパーパットを沈め、劇的な逆転、復活優勝を決めた。「この三好での勝利を自分がいちばん待っていた」と言うようにこの三好では毎年上位にいながら優勝できずにいた。昨年もHW・リューとのプレーオフに敗れ、ガックリ会場を後にした。そして何といっても嬉しいのは5年ぶりのツアー優勝をこの三好で遂げたことだろう。

号泣するキャディーの前田慶子さんをねぎらう片山晋呉。前田さんは元三好のハウスキャディー。
号泣するキャディーの前田慶子さんをねぎらう片山晋呉。前田さんは元三好のハウスキャディー。

 優勝会見では「2日目の18番でキャディーと予選落ちだね、と言っていたのがこんなことになってしまった」予選通過ギリギリ逆転優勝、こういう形での優勝も今までの片山には無かったものだ。この5年間燃え尽き症候群と言われていたことについては?「4~5年前はホント燃え尽きていて、コースにも行きたくない日々が続いた。自分でもどうしたら良いか分からなかった」セミナーなどに通い話しを聞き質問したりしたが答えは見つからなかったという。そんな片山を救ったのが中嶋常幸の一言だった、ある試合の練習ラウンドを一緒に回ったとき質問した「中嶋さんはゴルフが嫌いになったことはありますか?」と。そして返ってきた言葉が「おまえは炭の気持ちでいろ」という言葉だった。「灰になったら二度と燃え上がらない、炭ならまたいつか火が点き燃え上がることができる」と…
う~ん…すばらしい格言。我々庶民にも当てはまるかも?高齢化社会を生き抜くヒントかもしれない。
「4~5年前は何もやりたくなかったが、この2年くらいは燃え尽き症候群ではなかった、公私ともどもゴルフでも凄く良い時を過ごしたと思う」「37~38でどうしたら良いか分からなくなることを経験したのは良かった、これが40過ぎていたら立ち直れなかったと思う」

優勝カップを上げる片山晋呉。5年ぶりの優勝カップはズシリと重い。
優勝カップを上げる片山晋呉。5年ぶりの優勝カップはズシリと重い。

賞金王は?「今年40歳になった、40過ぎで賞金王を取りたい、マスターズにもまた行きたい、オーガスタは今日のプレーオフのようなテンションが毎日続くので」
40過ぎても活躍できるようにスイングも変えた。フィル・ミケルソンのような大きくゆったりと振るスイングが理想という。「海外を見ていても長く活躍している選手は皆、大きくゆったりと振るスイングを持っている。コンパクトに打つ選手はことごとくいなくなっている」。
片山が最近武器にしているものがある。毎試合ごとマネージャーが集めていてくれるデータだ、コース、ホールごとに何処でどんなミスをしたか?このホールどの様に攻めればバーディーを取れるか?等々を毎試合すべてデータ化。それを分析して次回にフィードバックさせることだ。「2年前とはデータ上色んなことが変わってきている、1日1ストロークは違ってきている。1ストロークでも1年にすれば大変な数字になる」確かに平均ストロークを調べてみると違いがでてきているようだ。スイング改造にデータゴルフ、新生片山晋吾がこれから楽しみだ。

2013年11月11日

コラムフォト

取材担当プロフィール

山之内 博章 やまのうち はくしょう (はっちゃんと呼ばれています。)
1967年2月24日名古屋市生まれO型の魚座です
ゴルフフォトグラファーをやってますが、他に人物や商品も撮ります。
特技?なんだろ?カラオケは大好き。

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