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コラム カメラマンが行く!プロゴルフトーナメント

太平洋クラブ チャレンジトーナメントと茨城観光

太平洋クラブ チャレンジトーナメントと茨城観光

ギャラリーに無料で配られる「大会オリジナル弁当」。値が張るものではないが中々美味そうだ。

ギャラリーに無料で配られる「大会オリジナル弁当」。値が張るものではないが中々美味そうだ。

 チャレンジトーナメントといえばギャラリーも少なく、ひっそりと行われている印象があるが、ここのチャレンジはちょっと違う。先日、太平洋クラブチャレンジトーナメントへ行ってきた。会場は茨城県小美玉市にある太平洋クラブ美野里コース。本大会はチャレンジトーナメントでは異例の本戦ギャラリー1,871名を記録。プロアマ大会も含めると2,500名を超えるギャラリーが観戦に訪れた。

 通常、チャレンジトーナメントといえばせいぜい200名程だからまさに“大入り”だ。その理由はチャレンジ恒例の入場無料に加え、弁当引換券で無料で配布される「大会オリジナル弁当」だ。観戦すればお弁当も漏れなくもらえるという“太っ腹”な大会なのだ。規模は小さいがチャレンジには珍しくギャラリープラザ、レッスン会、チャリティー抽選会などのイベントも充実していてギャラリーバスも運行。秋の好日、美しいゴルフコースにて無料で、お弁当付きでプロゴルフ観戦。中々良いではないか。本大会スポンサー(株)マルハンの経営理念「人生にヨロコビを」の通り、多くのギャラリーに「喜び、楽しみ」を提供できたのではないだろうか。

優勝した平井宏昌。

優勝した平井宏昌。

 優勝は地元茨木出身の平井宏昌だ。終始安定したゴルフでチャレンジ初優勝を挙げた。この日5アンダー首位タイ最終組でスタートした平井宏昌。同じ最終組は近藤啓介、河瀬賢史、ともに5アンダーで首位タイスタートだ。前半、近藤啓介が4バーディーで猛チャージ単独首位を独走。その勢いに圧倒されながらも追いすがる平井宏昌は「焦っても仕方ないのでチャンスが来るまで待とう」と耐えた後半、11番で追いつき首位タイに並ぶも13番ボギーで1打差2位に。近藤も16番でボギーを叩き再び平井とともに再び首位タイ。この2人で決まりかな?と思い始めた頃17番グリーンでは2組前の金度勲がイーグルを決め8アンダー単独首位に躍り出ていた。

 「おおっ、これはヤバイひょっとして優勝は金度勲か?」と焦ったが、このとき私は最終組に付いており17番Teeに…。2組前の金度勲はもう18番セカンドにいるはず。しかも17番はロングホール510ヤードだ。今から18番グリーンに向っても間に合うかどうか微妙だ。そこで「よしっ、平井に賭けよう」と決断。何故か私の目には金より平井の方が安定しているように見えたのだ。

 17番はパー5だ。バーディーは取り易いはず。昨日の予選も大方の選手がここでバーディーやイーグルを取っている。平井も昨日の予選ではイーグルだった。18番は難しそうなので「たぶん金もパーがやっとだろう」。最悪プレーオフだ…。私の予想通り平井は17番バーディーで通算8アンダー首位タイに。

 その頃18番では金がボギーを叩き2位タイに陥落していた。「単独首位」平井に待っていた“チャンス”が訪れた。18番、平井は「もう行くしかないので気持ちよく打った」という1打目をフェアウェイの良い位置に置く。2打目はグリーン奥にこぼしてしまったが、アプローチの3打目を難なく寄せウイニングパットを沈め優勝を決めた。もしこれが入らなければ、4人によるプレーオフという混戦だった。

 平井とってここ太平洋クラブ美野里コースは、高校生の頃からお世話になっている相性のいいコースで「ラッキーなことが続くコース」という。また2日とも担当ハウスキャディーが相性の良い小柴さんだったのもラッキーだった。今回の優勝でチャレンジ賞金ランキング11位。1つ上の舞台レギュラーツアーシードを目指す。

「おみたまオムライス」は中々の味。私的にはもっとニラが多くてもよい気がするが?

「おみたまオムライス」は中々の味。私的にはもっとニラが多くてもよい気がするが?

 仕事は火、木、金曜だったので中1日休みができたので近隣の観光、散策に出かけた。茨城県は鶏卵の生産量日本一で、ここ小美玉市は県内トップの生産量を誇る。何か卵に関わる名物はないかと探していたら、「おみたまオムライス」なるものを発見。早速昼食を兼ねて小美玉市小川の小月庵へ出かけ、新名物「おみたまオムライス」を賞味。小美玉産の卵とニラを使った“特性小美玉ソース”を混ぜて焼いたフワフワ卵に、デミグラスソースを絡めたオムライスは中々のもの。

 お腹を満たしたところで隣の笠間市へ行き「笠間焼」を拝見。もともと焼き物マニアの私だが土や釉薬の表情が好きな私にとって、モダンなイメージの笠間焼は今まであまり興味が無かった。が、せっかく笠間に来ているのでギャラリーでも覗いてみようと出かけた。

 2軒ほどお店を回ったあと、3軒目に訪れたのが笠間焼窯元共販センター。他の2軒も含め気が付いたことだが笠間焼といっても、モダンあり、信楽風あり、織部風あり…。ごっちゃ混ぜになっているのだ。

武伸也氏の急須。数少ない地元笠間出身の作家だ。せっかくだから武氏のぐい呑みを購入。ついに笠間焼デビュー。私のコレクションに笠間焼が加わった。

武伸也氏の急須。数少ない地元笠間出身の作家だ。せっかくだから武氏のぐい呑みを購入。ついに笠間焼デビュー。私のコレクションに笠間焼が加わった。

 聞くところによると笠間焼は信楽から入ってきているということ。また近隣(栃木県)ということもあり益子との交流は深く、益子から来た作家も多い。また地元出身の作家は数少なく、全国の産地から笠間に移り住んで、それぞれの作風で自由に作陶しているので笠間という拘りはないという。あえて言えばモダンらしいが伝統にこだわらないのも笠間の気風。

 なるほど、私の好きなある作家は信楽で志野を焼いている。移動の困難だった時代と比べれば、今は全国どこに移り住もうが自由で何不自由することもない。これが現代における焼物のDNAなのかも知れない。

2015年11月04日

コラムフォト

取材担当プロフィール

山之内 博章 やまのうち はくしょう (はっちゃんと呼ばれています。)
1967年2月24日名古屋市生まれO型の魚座です
ゴルフフォトグラファーをやってますが、他に人物や商品も撮ります。
特技?なんだろ?カラオケは大好き。