【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. カメラマンが行く!プロゴルフトーナメント
  4. トップ杯東海クラシック 2018

コラム カメラマンが行く!プロゴルフトーナメント

トップ杯東海クラシック 2018

トップ杯東海クラシック 2018

優勝カップを掲げるアンジェロ・キュー。表彰式はハウス内で行われたが、この後、風雨が強くなりギリギリセーフ!メディア、関係者は交通機関が止まり帰れませんでしたが…。

優勝カップを掲げるアンジェロ・キュー。表彰式はハウス内で行われたが、この後、風雨が強くなりギリギリセーフ!メディア、関係者は交通機関が止まり帰れませんでしたが…。

 TOP杯東海クラシック。台風24号の接近する中、スタート時間を予定より70分早め、ギリギリのタイミングで無事終えることができた。終盤まで混戦の中、あわやプレーオフと思われたが、39歳のオールドルーキー、アンジェロ・キューが一人抜け出し、日本ツアー初優勝を手にした。

 最終日、首位12アンダーに池田勇太、J・パグンサン、1打差に重永亜斗夢、2打差で追う片山晋呉、YE・ヤン、アンジェロ・キュー。前半、雨は時折ちらつくが、風はまだ弱く天気は何とか持ちそうな状況だ。池田勇太は出入りが激しく伸び悩む、片山晋呉も爆発しない。後続の選手が伸ばし一時12アンダーで4名の選手が並んでしまい「まさかプレーオフ?」と思われた。しかし台風接近の中でプレーオフは避けたい。普通の雨とは違い状況が酷くなった場合、翌日月曜日に持ち越されるからだ。

健闘を称えあうアンジェロ・キューとYE・ヤン「いゃ~参ったよ」。

健闘を称えあうアンジェロ・キューとYE・ヤン「いゃ~参ったよ」。

 終盤まで分からない展開の中、混戦を抜け出したのがアンジェロ・キューだ。最終1組前、首位と1打差でスタートしたキュー。同組には5度の賞金王片山晋呉、全米プロ覇者YE・ヤン。この二人の猛者に気後れすることなく黙々とパーを拾う。9番バーディーで単独首位に浮上。12、13番と連続バーディーで通算15アンダー。しかし、ヤンも猛チャージ15番で並ばれてしまうも15番、16番と連続バーディーで2打差に。「15番でヤン選手に並ばれたので長いパットを入れることで、ヤン選手にプレッシャーをかけることに専念しました。結果、プレッシャーがかかり勝てたのだと思いまス」。その後プレッシャーをかけられたYE・ヤンはバーディーが取れず2打差のまま最終18番ホールへ。よほどのミスが無い限りキューの優勝はほぼ確実。18番グリーン無事ウィニングパットを決め、6バーディーノーボギー通算17アンダーで日本ツアー初優勝。トレードマークの「キュウリ」の帽子を高々と上げた。

 「YE・ヤンさんも片山さんもすばらしい選手。二人のレジェンドと回れたことはとても名誉なこと。そこで勝てたことは自信につながりますネ」。日本ツアー4年目「私にとって8年ぶりの優勝ですが日本では初、日本でもオールドルーキーとして年1回は勝てるようにやっていきたいですネ。」

日本のファン?と写真に納まる陽気な「キューちゃん」。左の赤い方、似てますねぇ。兄弟でしょうか?。

日本のファン?と写真に納まる陽気な「キューちゃん」。左の赤い方、似てますねぇ。兄弟でしょうか?。

 派手なカラーのウェアに「イイデスネ」「きゅうり」と、なんだかユニークなロゴの入った帽子を愛用するアンジェロ・キュー。この日のウェアは上下緑色の「きゅうり」カラー。それも蛍光色が入ってる。「自分は明るい色の服が好き。ゴルフ場でこんな派手な色の服を着ていると、すぐに誰だか分かってもらえるので意識して着ているんだ」。「でも上下緑で揃えたのは初めてだよ、帽子のきゅうりとマッチするようにしたんだ」。なるほど確かにいつ何処にいても、あ「アンジェロ・キュー」だ、と分かる。あまり目の良くない私にも見つけるのは容易だ。

 
アンジェロ・キューの帽子のアイテム「イイデスネ」。写真は日本ゴルフツアー選手権のもの。

アンジェロ・キューの帽子のアイテム「イイデスネ」。写真は日本ゴルフツアー選手権のもの。

 今日の帽子はきゅうり3本のマーク。「オバケのQ太郎」の頭の毛3本をきゅうりで表現したもの。これは私も今日初めて知った。以前から何のマークかな?と思っていたのだ。きゅうりマーク以外にも「イイデスネ」「ドキドキ」「気楽にGo!」など色々種類があるらしい。
「中国では“que”を“ケ”と発音する。フィリピンでは呼びやすいので“キュー”になったみたい。これと言う意味は無いデス」
「日本では皆“キューちゃん”と呼んでくれる“きゅうりのキューちゃん”が地元名古屋の東海漬物の商品だということも知ってまス」
「日本人は皆ていねい。親切で優しい。アジアンツアーは全て自分でやらなければならないので大変。特に日本の“宅急便”は最高ですネ。日本の食事も大好き。コースも美しく整備されていて恵まれていまス」
最後に、「皆さん“アンジェロキュードットコム”までアクセスしてください。帽子も売っているので買ってください」と宣伝も忘れなかった。日本でもっと知名度を上げていきたいというが、既に知名度は急上昇だ。こんなユニークな外人選手がいると、日本の男子ツアーも別の意味で面白い。

2018年10月29日

コラムフォト

取材担当プロフィール

山之内 博章 やまのうち はくしょう (はっちゃんと呼ばれています。)
1967年2月24日名古屋市生まれO型の魚座です
ゴルフフォトグラファーをやってますが、他に人物や商品も撮ります。
特技?なんだろ?カラオケは大好き。