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コラム 花紀行

庄内緑地、寒咲きの桜たち

庄内緑地、寒咲きの桜たち

北風に身が縮む季節になりました。
紅葉で楽しませてくれた木々もすっかり葉を落とし、
春に向けて芽を出す準備中です。

そんな中、けなげに花を咲かせている花たちの顔を見に、
名古屋市西区の庄内緑地に出掛けてきました。

地下鉄「庄内緑地公園駅」2番出口からすぐの
グリーンプラザで情報を仕入れて、
プラザ南側にある寒咲きの桜並木へ。

遠くから見ると、咲いているのかどうかわからないぐらい。
でも、近寄ってみると…。

確かに咲いています。
これはジュウガツザクラ(十月桜)。

花は小ぶりで、淡いピンク色の花びらが清楚です。

係員の方のお話では、24本あるそうで、
一つひとつの花の命は10日ぐらい。
花期は、品種としては秋と春の2回だけど、
こちらのジュウガツザクラは11月から3月までで、
ずっとどこかの枝でぽつぽつと花が咲いているそう。

満開のようになる「ピーク」は、ある年とない年もあるとか。
2012-2013年シーズンは、寒の緩んだ2月末から3月はじめに
「わーっと咲いてびっくりした」そうです。
今シーズンはどうなんでしょうね。

一枝に白とピンクの花が「思いのまま」のように咲いている
木を発見!

↑これは、一本だけ植わっている「コブクザクラ(子福桜)」。
花びらが20枚以上もある八重咲きの桜です。

咲き始めは白で、だんだんピンク色に変わっていくのだそうです。

こちらの花も小ぶりでかわいらしく、
枝先だけを見ていると梅のようにも見えますね。

一つの花にめしべが複数あるため、実も複数できるということで、
子だくさんから付いた名前のようです。

↑駐車場(第1)側から見るとこんな感じ。
冷たい北風にも負けず、小さく可憐な花を咲かせている桜に
元気をもらいました。

ほかにも、園内で咲き始めた冬の花があるとうかがったので、
見に行きました。

まずは、第1駐車場南にあるツバキ園へ。
66品種のツバキが植えられているそうです。

↑シロボクハン(白卜伴)。
八重のように見えますが、一重咲きです。
中央のもりもりっと盛り上がって見えるものは、
おしべの先が変形して花弁化したもので、唐子咲きというのだそうです。

↑マドノツキ(窓の月)。
趣のある名前ですね。

↑白い花の品種ばかりかと思ったら、赤い花も。
アキノヤマ(秋の山)。

ほかにも、白鷹や京錦、寿光といった早咲きの品種が数輪ずつ
花を咲かせていました。

遊歩道を西に向かって少し歩くと、ロウバイの群れが見えてきました。

↑花を見つけるより先に、香りでわかります。

↑まだ咲き始めということで、ちらほらですが、発見!
ソシンロウバイです。

前日にNHKのニュースで放送されたらしく、
見に来る人が結構いらっしゃいました。

「まだほんのちょっとだね」なんて言いながら、
「でも、いいにおい」と、気の早い早春の花を楽しんでいましたよ。

寒いときは寒いときの花が咲き、生活に彩りを添えてくれる。
うまずたゆまず、季節を教えてくれる花たちに教えられることって
本当に多いですね。

取材日:2013年12月21日

DATA

庄内緑地

名古屋市西区山田町大字上小田井字敷地3527
TEL:052-503-1010

交通アクセス

○公共交通機関
地下鉄鶴舞線「庄内緑地公園駅」2番出口すぐ南。
市バス栄11系統「如意車庫前」「平田住宅」行きまたは名駅12系統「如意車庫前」行き「庄内橋」下車、西へ150m
○車
名古屋高速(6号清須線)庄内通ICから北西へ約2km。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。