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コラム 花紀行

「名古屋市農業センター」のロウバイ

「名古屋市農業センター」のロウバイ

大寒に入り、1年で最も寒い時期となりました。

そんな寒さの中でも、私たちの心を慰めてくれるのが、
古くから「雪中四花」と呼ばれる花たちです。
(※雪中四花:ウメ、ツバキ、ロウバイ、スイセン)

その中の一つ、ロウバイを見に、
「名古屋市農業センター」を訪ねました。

同センターは
2月から3月にかけて咲くシダレウメの名所として有名ですが、
一足早く咲くロウバイも楽しめるのです。

↑園内マップ。
 (この地図では右斜め下の方角が北)

 ピンクで色分けされている「しだれ梅園」の
 右上(方角は西)にある花木園にまとまって植えられているそうなので、
 「しだれ梅園」を抜けて行きます。

↑「しだれ梅園」の入り口。
 シダレウメの木がたくさん植わっていますが、
 よ~く見ても、まだ花が咲いている木はありませんでした。

↑途中には、「ソシンロウバイ」の看板が。

向かう方角に間違いはないことを確認しながら、
緩やかな斜面を登っていきます。

枯れた色の木々が続く中、
陽光に反射して輝く黄色い点描を発見!

↑ロウバイです。

↑近づいてみると、たくさん花が付いています。

敷地の境界線に張り巡らされたフェンス沿いに
20本以上はありそうです。

↑まだ、つぼみが多いかな。

↑陽当たりの良いところでは、咲いている花も。
 場所によって、咲き具合がずいぶん違う印象です。

↑下向きに付いている花が多いのですが、
 中には、気まぐれに横を向いたり、上向きに咲いている花も。

もっと近づいてみました。

↑花びらの質感が、まるで蝋細工のよう。
 半透明で、きれいですね。

遠目には「元気でかわいらしい」感じでしたが、
近くでじっくりと見てみると、ずいぶん印象が変わります。
そして、とてもさわやかで良い香りがします。

↑まだ落ちずに残っていた、ロウバイの実。

通常、
ロウバイの花は、葉や実が落ちてから咲くのですが、
まれに、開花時にまだ実が残っていることもあるそうです。

↑花木園に植わっていたハクモクレンのつぼみ。
 暖かそうな毛におおわれて、
 春に向けて開花の準備中です。

↑帰りも「しだれ梅園」を通って、
 ゆるやかな坂を下っていきます。

↑まだまだ硬いシダレウメのつぼみたち。
 北風に耐え、太陽の光を体内に貯めて、
 あと1カ月もすれば、
 それはそれはみごとな花を見せてくれるはずです。

※名古屋市農業センターのシダレウメの開花時の様子は、
 2014年3月に当コラムで取り上げています。
 バックナンバーから見られますので、
 ぜひご覧になってみてください。
 「2014年3月 名古屋市農業センターのシダレウメ」

※今年の「しだれ梅まつり」については、
 本記事の最後でご紹介しています。

↑シダレウメたちの足元に咲いていたスイセン。
 雪中四花のうちの2つということで、
 早春らしい取り合わせですね。

↑ホトケノザ。
 小さな赤紫色の花の群生を見ていると、
 ほわっと暖かい気持ちになります。

今の時期、
ほかに園内で見られる花はないかと事務所の方にうかがったら、
「まだ咲いていないけど、福寿草が芽を出している」と聴き、
早速、教えてもらった場所に向かいました。

場所は、
しだれ梅園の西南にある桜見本園の一角。

直径5メートルぐらいの円形に縄張りがしてあり、
「フクジュソウ」の札が立っています。

見たところ普通の地面なのですが、
よ~く見てみると、ありました。

↑フクジュソウの芽です!
 まるでツクシのように、
 あちらこちらに顔を出していました。

花が咲くまでには、もう少しかかりそうですが、
力強さを感じさせる芽を見ているだけで、
なんだか元気がもらえます。

ほかに、
展示温室の前でもロウバイを見つけたり、
たくさんの花を付けた大きなサザンカの木や、
ナノハナを見かけるなど、
小さな発見がうれしい早春の農業センターでした。

↑「展示温室」の前のロウバイ。

↑「野菜ほ場」の近くに咲いていたナノハナ。

取材日:2017年1月21日

DATA

名古屋市農業センター

名古屋市天白区天白町平針黒石2872-3
TEL:052-801-5221
※午前9時~午後4時30分開園、毎週月曜日定休、入園無料
○しだれ梅まつり
 平成29年2月23日(木)~3月20日(月・祝)
 期間中は無休、駐車有料(普通車500円)

交通アクセス

○公共交通機関
地下鉄鶴舞線「平針」駅から市バス「地下鉄原」行きに乗り、「農業センター北」下車、徒歩5分(平針駅から歩くと約20分)
○車
名二環・植田ICから南東へ約4km。
※無料駐車場有り。但し、しだれ梅まつり期間中は、普通車500円、原付・自動二輪は150円。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。