1月上旬から2月上旬の約1カ月間は「寒の内」といわれ、
一年で最も寒い時期。
そんな寒さの中でも懸命に花を咲かせるロウバイの花を見に、
愛知県豊田市にある「愛知県緑化センター」へ出かけてきました。
↑「緑化センターみどころマップ」。
今が見ごろの花や実が、
写真と一緒に紹介されています。
↑自然林や幹線道路を含んだ総面積は、48.2ヘクタール。
様々な展示林や、芝生園、日本庭園等があり、
それぞれテーマを持ったゾーンごとに趣が異なります。
園内を散策していると、
芝生園のあちこちが掘り起こされていました。
何事だろうと、スタッフの方に聞いてみると、
全てイノシシが掘った跡といいます。
芝生を植え直すための予算がつくまで
仕方なくそのままにしてあるとのこと。
ミミズを食べるためなのか、
楽しみのためなのか、
野生のイノシシはよく
こうして土を掘り起こすそうです。
↑日本庭園の西側にあるサクラとユキヤナギのプロムナード。
今はこんな枯れ色だけど、
2カ月後には、春色いっぱいの花の回廊になるんだろうなあ、
なんて考えながら歩くのも、またオツなものです。
↑広さ2.7ヘクタールあるという日本庭園です。
これは西南側から見たところ。
↑ぐるっと回り込んで、南東側から見たところ。
池の隅の辺りの水面はまだ凍っています。
対岸に見えるモコモコとした植え込みは、
平戸ツツジやサツキなど、1万株の植栽です。
こちらが見ごろになるのは3カ月後ぐらいでしょうか。
↑日本庭園から芝生園に戻る小道で見つけたロウバイ。
3本ほどあったかな。
甘くさわやかな香りが漂っています。
たくさん付いているつぼみの中には、
咲いている花もちらほら。
↑花芯が黄色なので、
これはソシンロウバイですね。
↑こちらは花芯が赤褐色なので、
マンゲツロウバイかな。
↑「コッコッコッコッ」
音がするので見上げてみると、
大きな木の上の方の枝に、コゲラの姿が。
木の皮の裏にいる虫を探しているのでしょう。
枝をつつきながら、せわしなく移動しています。
↑少し離れた枝ではメジロが
哲学者のようにたたずんでいました。
耳を澄ませてみると、
様々な鳥のさえずりが聞こえて来ます。
寒さも忘れて、聞き入ってしまいました。
スタッフの方に伺うと、
以前はもっと多くの野鳥が確認できたのに、
最近はずいぶん少なくなっているように感じるとのことでした。
↑花木展示林の南東側にある梅園。
梅の木に混じって、
ロウバイが15本ぐらい確認できました。
ゴツゴツと曲がりくねった梅の木と比べると、
ロウバイの木の枝は比較的細くて直線的。
幹の色も少し黄色っぽいので、
結構わかりやすいです。
↑梅園の中にあるロウバイは、
まだ固いつぼみばかりでした。
↑一番大きく膨らんでいるように見えたつぼみ。
よ~く目を凝らして探してみましたが、
梅園には咲いている花はありませんでした。
↑花木展示林から本館へ向かう道の途中、
園内で一番大きなロウバイを発見!
↑ここもまだつぼみが多く、
少しほころびかけの花がちらほらという感じ。
この冬は比較的低温の日が多かったためか、
ロウバイの開花は例年より少し遅めのようです。
↑園内では、
ほかにもたくさんのつぼみを見つけることができました。
(左上から時計回りにミツマタ、アセビ、ウメ、ドウダンツツジ)
冷たく澄んだ空気の中、
湿気や虫を気にせずに散策できる冬の森林は、
心静かに歩きたい人にぴったり。
冬枯れの景色の中、
小さな芽吹きや鳥のさえずりなど、
「発見の楽しみ」もあって、お薦めです。
もっとたくさん歩きたい、
または体を動かしたいという人は、
隣接する「愛知県昭和の森」まで足を延ばしても。
206.7ヘクタールある敷地内には東海自然歩道が通っており、
フィールドアスレチック施設や、野鳥観察路などもあります。
取材日:2018年1月14日
愛知県緑化センター
愛知県豊田市西中山町猿田21-1
TEL:0565-76-2106
※午前9時~午後5時開園、入園無料。
※毎週月曜と年末年始休園。
交通アクセス
○公共交通機関
名鉄三河線「豊田市」駅東口から、とよたおいでんバスに乗って(約33分)、「緑化センター」下車すぐ。
○車
猿投グリーンロード・中山ICから南東へ約2km。
※無料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。