蒸し暑かったり、肌寒かったり、さわやかだったり、
目まぐるしく気候が変わる時期です。
これから見ごろを迎える花を調べていたら、
愛知県碧南市で「油ヶ渕花しょうぶまつり」が開幕すると聞き、
早速、出かけてきました。
(まつり開催期間は、平成30年5月19日~6月17日)
油ヶ淵水質浄化促進協議会によると、
油ヶ淵は
江戸時代の初めごろに矢作川が運ぶ土砂によって、
三河湾の入り江がせき止められて誕生した天然湖沼だそうです。
碧南市と安城市の間にまたがり、
周辺は水辺公園として整備が進んでいます。
↑「油ヶ淵水辺公園」の案内板。
(油ヶ渕の「渕」の字は、
碧南市では「渕」を、愛知県では「淵」を使っているようです。
油ヶ淵水辺公園は、愛知県営都市公園)
油ヶ渕遊園地は油ヶ淵水辺公園の一角(北岸)にあり、
その敷地内に花しょうぶ園はあります。
↑油ヶ渕遊園地内にある花しょうぶ園。
1万8000平方メートルの敷地に、
80品種1万3000株が植えられているそうです。
咲き具合は、全体で1~2割ほどでした。
碧南市観光協会の方のお話では、
今のところハナショウブは例年通りの開花状況で、
見ごろは5月末ごろから6月上旬になりそうとのことです。
↑葉の緑と、ハナショウブの紫色の組み合わせが
とってもさわやかです。
中央奥に見えるピンク色の塊は、
おそらくサツキと思われます。
もう少し近づいてみましょう。
↑薄い赤紫色のハナショウブと、満開のサツキ。
見応えがありますね。
園内のハナショウブには、
名札の付いているものと見当たらないものがありますが、
咲いていた花の中で、品種がわかったものを以下にご紹介します。
(品種名の前に記した◯◯系は、
ハナショウブの園芸改良品種の代表的な分類を表しています。
・肥後系:大輪でボリュームのある花びらが特徴
・江戸系:多彩な花形が作出され、すっきりとした花形が多い
・伊勢系:ちりめん地で深く垂れ下がる花びらが特徴)
↑肥後系「稲田の鷺」。
水田にたたずむシラサギを思わせる花姿ですね。
↑江戸系「金剛山」。
深い紫色が、凛とした雰囲気。
↑江戸系「故郷の春」。
薄紫色のほんのりとした色合いが、優しい感じ。
↑江戸系「初紅」。
白地に鮮やかな赤紫色の覆輪が印象的ですね。
初めて口紅を差した少女のような初々しさを感じます。
↑伊勢系「桃源」。
伊勢系ならではのたおやかさを感じます。
ここからは、
品種名はわからないけど、
美しく咲いていた花たちです。
↑たっぷりとした花びらが印象的な、純白の花。
日光が反射して、キラキラとまぶしいくらいです。
先に紹介した「稲田の鷺」に似ているけど、
外側の花びらが少し短いかな。
↑内側の花びらと外側の花びらで色が分かれた
ツートンカラー。
細かく色が入り込んでいるのが面白くて、
見ていて飽きません。
↑薄桃色の花たち。
若い女性にあつらえた着物のようで、可憐ですね。
↑紫色の大輪。
真上からだと、
ワイルドなおじさんの顔のように見えます。
↑これから咲くつぼみたち。
くるくると巻き上げられた花びらが、
たたんだ傘のようにも見えます。
咲いていく様子を想像するのも楽しいですね。
↑油ヶ渕遊園地から道路を挟んで北に隣接する
応仁寺の入り口。
ここでも少し、ハナショウブが見られます。
応仁寺は、
浄土真宗を全国に広めたという
室町時代の僧・蓮如上人ゆかりのお寺だそうです。
↑山門への階段の手前にある
小さな花しょうぶ園。
こちらも、
1~2分咲きといったところでしょうか。
↑階段を上った先の、
本堂の東側にある花しょうぶ園。
こぢんまりとしているけれど、
木陰を吹き抜ける風が心地良くて、
ついのんびりしてしまいました。
ハナショウブのほかに、
見事なサツキもたくさん咲いていました。
↑おまけ画像。
油ヶ渕遊園地の南側にある土手から見た油ヶ渕。
結構広くて、開放感があります。
前日に大雨が降ったせいで、
水はちょっと濁っていました。
ハナショウブの開花時期には、
毎年多くの人でにぎわう油ヶ渕。
昼間のさわやかな雰囲気も素敵ですが、
花しょうぶまつり期間中は夜間ライトアップがあるので、
しっとりと夜のデートも良さそうですよ。
取材日:2018年5月19日
油ヶ渕花しょうぶ園
愛知県碧南市油渕町2丁目地内
TEL:0566-41-3311(碧南市観光協会)
※入園無料
※油ヶ渕花しょうぶまつりは、平成30年5月19日(土)~6月17日(日)。
会場は、油ヶ渕遊園地および応仁寺。
期間中の夜間は、午後9時までライトアップ。
◎6月2日(土)午前10時~午後2時半は、写真撮影会を開催。
◎6月3日(日)午前9時~午後4時は、写生大会を開催。
◎6月3日(日)と10日(日)午前10時~午後3時は、お茶会を開催。
(1席500円)
◎6月9日(土)~17日(日)午後7時半~9時は、ほたる鑑賞会を開催。
交通アクセス
○公共交通機関
名鉄・北新川駅前から市内無料循環バス「くるくるバス」に乗り(約30分)、「油ヶ渕遊園地」下車すぐ。
○車
国道23号・高棚福釜ICから南西へ約5km。
※無料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。