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コラム 花紀行

愛知県稲沢市・愛知県植木センターのムクゲ

愛知県稲沢市・愛知県植木センターのムクゲ

厳しかった今年の夏も、そろそろ終盤。

まだまだ油断できない暑さが続いていますが、
早朝や夜の空気に、秋の気配を感じる日も増えてきました。

今回は、花期が7月~9月と長く、
盛夏を彩る代表的な花木でもあるムクゲを見に、
愛知県植木センター(稲沢市)を訪ねました。

愛知県植木センターは、
4ヘクタールの敷地に約550種、約2万4000本の樹木が植栽されており、
農林業関係者に対して、緑化用樹木の生産や造園に関する知識と技術を
習得させるための指導や研修、調査研究などを行う施設。

ウメやサザンカ、ツバキ、ムクゲといった花木の見本園もあり、
一般の人も自由に園内を散策できるようになっています。

↑駐車場近くにある本館前の案内板。
 園内にある見本園の配置がわかるようになっています。

↑さまざまな庭木が植栽されている「コニファー園」の一角。
 造園技術の研修などでしっかりと手入れされているのでしょう、
 丁寧に施された刈り込みが美しいです。

↑調査ほ場のぐるりを囲む「ムクゲ見本園」。
 約30品種のムクゲが植栽されているそうです。

植栽されているほぼ全ての木に名札が付けられているので、
品種がわかるようになっています。

↑「大徳寺一重」。
 ピンクの一重咲き。

花びらの中心部分が赤くなっている状態を「底紅」というそうで、
ムクゲには底紅の品種が多いようですが、そうでないのもあります。

↑「鳥取花笠」
 ピンクの半八重咲き。底紅。

↑「光花笠」。
 濃いピンクの八重咲き。
 これは底紅ではありませんね。
 形が「花笠」っぽい。

↑「耳原花笠」。
 白の半八重咲き。底紅。

↑「ミーハニー」。
 白の半八重咲き。
 「底紅」というより、「底紫」に見えます。

↑「コンテ・ド・エイモンテ」。
 淡いピンクの八重咲き。
 欧米で改良された品種かな。
 人名のようですが、由来は不明。
 

↑「小乱」。
 白の八重咲き。
 かなり小ぶりでかわいらしい。
 

↑「スノー・ドリフト」。
 白の一重咲き。
 小ぶりで、涼しげなたたずまい。

↑「ピカラー」。
 白の半八重咲き。底紅。
 花びらのフリルがおしゃれな雰囲気。 

↑「丹心」。
 白の一重咲き。底紅。
 底紅の入り方がくっきりしていて、潔い印象。

↑「桃園」。
 うっす~い桃色の一重咲き。底紅。

↑「夏空」。
 淡い紫色の一重咲き。底紅。

↑「ブルームーン」。
 淡い赤紫色の半八重咲き。底紅。

↑「パープルルージュ」。
 濃いピンクの半八重咲き。

ほかにも、
「ブルーバード」や「雉鳩(きじばと)」「アンプリッシマス」など、
面白そうな名前の品種がありました。

係員の方のお話では、
今年は園内のムクゲの咲き始めが早く、
ピークは7月末~8月上旬だったそう。

またモグラに地面を荒らされる被害があった上に、
8月は雨が少なく、つぼみのまま枯れてしまっている花も多かったです。

それでも、
まだまだつぼみがたくさん付いている株もあったので、
これからの天候次第では、もう少し楽しめるかもしれません。

取材日:2018年8月20日

DATA

愛知県植木センター

愛知県稲沢市堀之内町花ノ木129
TEL:0587-36-1148
※午前9時~午後5時開館、土曜・日曜・祝日・年末年始は休館。

交通アクセス

○公共交通機関
名鉄本線・国府宮駅またはJR稲沢駅から、名鉄バス稲沢線(矢合系統)に乗り、「矢合観音」停下車、北東へ徒歩約20分。
○車
名古屋第二環状自動車道・清洲西ICから北西へ約7km。
※無料大駐車場有り。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。