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コラム 熱湯コラム「いで湯のあしあと」

城崎温泉 7つの外湯めぐり

城崎温泉 7つの外湯めぐり

 山中の秘湯もいいが、浴衣で下駄を履き、カランコロンと音をたてながら情緒漂う温泉街を歩くのもたまらない。そんな温泉街の代表格が城崎温泉だ。

 ダントツ人気のシーズンは冬であるが、夏から秋、旅館でチョイスした美しい色合いの浴衣を艶っぽく着て、下駄をならして街歩きするなら夏~秋にかけてがよい。宿にチェックインし、浴衣に着替えて早速湯めぐりを開始。

 街にでると、街のど真ん中を大谿(おたに)川の清流がちょろちょろ流れ、川沿いには柳の木が美しく並ぶ。初めてなのにどこかで見たような景色、一瞬デジャヴの感覚を日本人なら誰でも味わうのではなかろうか。そこまでに完璧な「温泉街」が表現されているのが城崎温泉である。著名な文豪たちが愛して止まず、逗留しながら執筆を続けたのも頷ける。並木沿いのやさしく明るいオレンジ色の照明が、色とりどりの浴衣をまとい下駄の音を小気味よく鳴らしながら、ぶらぶらと歩くたくさんの観光客を照らしていた。

 外湯は全部で7カ所。城崎温泉内の宿に泊まったお客さんは、宿から発行してもらった手形で無料にて何度でも利用できる。手形といえども、バーコード管理されており、それを入り口のリーダーにピッとかざすだけ。情緒あふれるこの温泉街にこのデジタル化は似合わないと思いながら、これだけの人数が利用するので無理はないかと若干納得しつつ、まずは城崎温泉の象徴とも言える「一の湯」に入った。

 城崎の外湯7カ所でも最も賑わっているこの一の湯は、開運・招福の湯とされる。外湯は7カ所とも湯質・効能は同じであるが、それぞれに名前や由来があり、合格祈願・子授安産・商売繁盛・家内安全・不老長寿・良縁成就・・・などなど、万人の願い事を全て網羅できるような効果があるようだ。

 最も人気の一の湯は、かなりの観光客でごった返していた。残念ながら中での撮影ができなかったが、内湯・露天がありとても広い。お湯は無色透明で、匂いもあまりないが、とろりとしていて湯上がりはなめらか。少し熱めのお湯につかったあと、その隣にある少し小規模な柳湯に入った。

 2カ所入ったところですでにかなり湯だってしまった。途中でフレッシュマンゴスムージーを飲み干しつつ、宿に戻る。城崎は、大正~昭和ロマンの匂いが漂う純和風宿が多い。但馬牛や蟹を出す旅館がほとんどである。今回泊まった月本屋旅館も例外ではなかった。

 翌朝時間が限られる中で、外湯をもう1カ所と選んだのは、構えが立派な御所の湯。文永4年に後堀河天皇の兄弟が入湯した記録があることからくる湯名。京都御所を彷彿させるかなり広めの内湯と露天でくつろいだ。

 残念ながら全ての7湯を網羅できなかったが、次は断然、蟹のシーズンとなる冬に訪れたいところである。

【城崎温泉 7つの外湯】
住所: 兵庫県豊岡市城崎町
アクセス
 車の場合: 京都 – 京都縦貫自動車道 – R9 – R312 約3時間
 公共交通機関: 京都~城崎温泉駅 2.5時間
泉温(源泉): 59.1度(PH値:6.92)
泉質名: ナトリウム・カルシウム-塩化物・高温泉
色・味・匂: 無色透明・若干塩味
効能(入浴): 神経痛、筋肉痛、うちみ、慢性、消化器病、痔病、疲労回復
料金: 1日湯巡り券 1,200円(大人)、600円(小人)
営業時間: 7:00~23:00(お湯により異なる)

2014年10月27日

コラムフォト

取材担当プロフィール

みなもといずみ
近場から遠出まで、行く先々に温泉マークを見つければすぐに飛び込んでしまうほどの温泉女。出張先ですら、温泉があればタオルとパンツを持ってでかけます。女である以上、温泉に癒される人生は永遠です。行き当たりばったりの旅が大好きな私のあこがれは、スナフキン。点々と旅を続けながらいで湯を求め、足あとを残していきたい!

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