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コラム 熱湯コラム「いで湯のあしあと」

信州・阿寺温泉

信州・阿寺温泉

 そしてお湯。無味無臭で一見、何の変哲もないお湯かと思いきや、その中に身を沈めると、PH値8を超すなめらかさ!つるつるでぬるぬるの、俗に言う「美人の湯」である。冷鉱泉というだけに、源泉は23度と低いため、加温してある。内湯はちょっと熱めだが、露天風呂はちょうどよい湯加減だ。熱った上半身をお湯から出すと、なでる風が実に心地好い。
 
 ここのもうひとつの「売り」・・・それは、温泉のとなりに、なんと“バーデゾーン”(温水プール)があるのだ。水着着用なので今回は入らなかったが、温泉とバーデゾーンの両方を利用しても¥500という安さ。近所のスーパー銭湯より安い。南アルプス山脈の景色付きとなると、温泉だけでも安いのに!

 たっぷり1時間つかって、自販機で「ウルトラサイダー」を買い、ぐびっと一口飲んで、新しい香りのする畳を敷き詰めた広い休憩所にごろんとなった。身体中のストレスが、しゅわしゅわと炭酸の泡のように抜けていく気分である・・・。

 ところで、5月、6月の木曽御嶽エリアは、ほうばの葉が有名である。ほうば祭りを開催している道の駅もあるくらいだ。なるほど、帰路につく途中の道の駅で、「ほうば巻き」と書いたのぼりがあちこちに立っているのが目に付いた。どうやら、この季節だけの限定らしい。巻いたほうばの葉の中には、つるんとしたお餅が包まれている。米粉でついたやわらかいお餅のなかに、しっとりと甘さを抑えたつぶあんがつまっている。一口食べると、ほおばの独特でさわやかな香りが鼻腔いっぱいに広がって・・・・・・。

 これ以上綴ると、グルメ日記になりそうだから止めとくが、素朴で、実に季節を感じる一品だった。
 
 そいや、前回木曽福島に来たときは、蕎麦を堪能したなぁ・・・。

 それにしても、たった2時間で、こんなに温度と空気の違う世界にショートトリップできちゃう木曽御嶽。安・近・癒を求めるなら、毎月、いや毎週でも来たいところである。

【阿寺温泉 フォレスパ木曽 恋路の湯】
住所: 長野県木曽郡大桑村野尻939-58
電話: 2064-55-4455
車の場合: 名神高速道路―「小牧JCT」―中央自動車道「中津川IC」―国道19号線(松本方面へ約30分)―野尻トンネル先「野尻」信号を左折3Km
温泉地名: 阿寺温泉
泉温(源泉): 23.1℃(PH値:8.27)
泉質名:  ナトリウム・塩化物・炭酸水素冷鉱泉(弱アルカリ性低張性冷鉱泉)
効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、 うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病
料金: 大人 ¥500、小人 ¥300(温水プール利用も含む)
URL: http://forespakiso.jp/spa/

2009年06月29日

コラムフォト

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取材担当プロフィール

みなもといずみ
近場から遠出まで、行く先々に温泉マークを見つければすぐに飛び込んでしまうほどの温泉女。出張先ですら、温泉があればタオルとパンツを持ってでかけます。女である以上、温泉に癒される人生は永遠です。行き当たりばったりの旅が大好きな私のあこがれは、スナフキン。点々と旅を続けながらいで湯を求め、足あとを残していきたい!