【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 熱湯コラム「いで湯のあしあと」
  4. 南信州・昼神温泉

コラム 熱湯コラム「いで湯のあしあと」

南信州・昼神温泉

南信州・昼神温泉

 ハナモモ(花桃)の木をご存知であろうか。
 桜の時期が終わると、4月末からGWにかけて咲き乱れる赤・白・ピンクの八重桜に似た花。この辺りだと、南信州は阿智村が有名である。そして南信州といえば・・・・・・日本屈指の高PH値で有名な、あの昼神温泉である♪

 よく晴れた日曜日、やっと来た春を確かめに、早速昼神温泉を目指した。中央道で1時間余り。長い恵那山トンネルをくぐり抜け、園原ICを降りる。

 いつものパターンだけど、まずは腹ごしらえ。そしていつものパターンだけど、ここまで来たらやっぱり蕎麦屋に行く。R153沿いの小奇麗な『勝縁』に入り、天ざるそばをオーダーした。荒挽きのそば粉が混ざった白くて上品なそばに、春を感じさせる10種類もの天ぷらがつく。タラの芽、ワラビ、筍、アスパラ、エリンギ、パプリカ、湯葉、大葉、などなど・・・。新鮮な春の香りが鼻腔いっぱいに広がる。とろみとコクのあるシメのそば湯を飲み干し、しばし余韻にひたった。

 冬は雪に覆われてしまう昼神温泉郷も、この時期は5,000本ものハナモモのおかげで目を見張るほど色鮮やかになる。ハナモモは、その可愛らしいネーミングだけでなく、色合いや花の形も名前負けしていない。一つの花に3色の花びらが混ざっており、近くで見ても遠くから見ても美しい。蕎麦屋から約10分、「ハナモモ」並木を愛でながらドライブし、昼神温泉郷にある『ひるがみの森』に到着した。

 昼神温泉には複数の立派な旅館が点在するが、ここ『ひるがみの森』は18年前、もともと地元の住民向けに、日帰り温浴施設としてオープンした。今でこそ県外から来る宿泊客が約7割を占めるが、オープン当初、地元密着型の日帰り温泉は稀有だったため、『ひるがみの森』渋滞まで起こったという。

 そして、18年たった現在でも、訪れる宿泊客が後をたたないのはなぜか?屋内プールやダンスホールなど、多目的設備を兼ね備えているのはもとより、前職は某旅行会社に勤務していた現社長自身が、そのノウハウを駆使し、名古屋―昼神温泉郷をデイリーで結ぶ『昼神ライナー』までつくってしまったからだ。この定期運行バスで、何と往復2時間、¥2,000で昼神温泉に来れちゃうのだ。

 年間9,000人もの宿泊客が押し寄せるもうひとつの理由は、言うまでもなくその湯質。
美肌温泉の代名詞、アル単であるここのPH値はなんと、9.98!!限りなくアルカリ性である。クレンジング効果が高く、このお湯に入るとかなりつるっすべになる。ここに2泊くらいして、アトピーや乾燥肌が治ってしまった人もいるらしい。ナルホド、広めの湯船に身を沈めると、そのやはらかい肌触りは、全身を化粧水に浸しているような贅沢な気分になる・・・・・・。

 内湯の湧き出し口に密着するように、源泉化粧水を惜しみなくどぼどぼと浴び、そのなめらかなお湯にしばしひたった。湯上り後に、火照った自分の肌に触れると、しっとりして且つもっちり。手が吸いつくようなのだ。ここんとこ枯渇していた身も心も、ハナモモのように春色に生まれ変わったみたいである。さらに、この源泉をウチでも味わいたい人のために、源泉で作った化粧水『昼神温泉みすと』まで販売されていた。昼神温泉のアヴェンヌウォーターらしい。

 ハナモモ色の肌をなでながら、炭火で焼いた門前屋の五平餅で小腹を満たし、満足気に岐路についた。

 長いと思っていた寒気も去り、山はもう春色である。

【昼神温泉 ひるがみの森】
住所: 長野県下伊那郡阿智村昼神温泉
電話: 0265-43-4321
アクセス
 車の場合: 中央自動車道-園原IC-IC出口信号機右折(R256)(約10分)
 公共交通機関: 名古屋駅(名鉄バスセンター)より中央高速バス(約1時間45分) 又は JR名古屋駅、大曽根駅、春日井駅より昼神ライナー(約2時間、往復¥2,000)
温泉名: 昼神温泉押出1号混合泉
泉温(源泉): 29.8℃(PH値9.98)
泉質名: アルカリ性単純泉
色・味・匂: 無色透明・無味無臭
効能: 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・皮膚炎・冷え性・打ち身・くじき・疲労回復・関節のこわばり・病気回復期・慢性消化器病・慢性気管支炎・便秘
料金: 日帰り入浴 ¥1,000(大人)、¥600(小人)、 宿泊 ¥9,240~¥16,800(一泊二食付)
公式HP: http://www.hirumori.com/

2010年05月06日

コラムフォト

取材担当プロフィール

みなもといずみ
近場から遠出まで、行く先々に温泉マークを見つければすぐに飛び込んでしまうほどの温泉女。出張先ですら、温泉があればタオルとパンツを持ってでかけます。女である以上、温泉に癒される人生は永遠です。行き当たりばったりの旅が大好きな私のあこがれは、スナフキン。点々と旅を続けながらいで湯を求め、足あとを残していきたい!

ぶらっ人お薦めツアー

旅コラム
国内
海外