【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 熱湯コラム「いで湯のあしあと」
  4. 信州・横谷温泉

コラム 熱湯コラム「いで湯のあしあと」

信州・横谷温泉

信州・横谷温泉

 ちょっと遅めの夏季旅行を、半年前から計画していた。
選んだ場所は、夏の蓼科。蓼科といえば信州、信州といえば温泉である。
女4人の温泉小旅行。楽しくないわけがない。前回同メンバーで行った旅先で、酒に飲まれた翌朝、超グロッキーになった私。今度こそリベンジ旅行である。思う存分満喫するぞ!(お酒はほどほどにね)・・・たいてい温泉には『泥酔の方の入浴お断り』って札が掛けてあるからね、気をつけないと(全く関係ないけど、私はしばしば『泥酔』を「どろぼう」と読み間違えちゃうんですが)。

 さて、そんなこんなで、ノンストップのお喋りは、3時間のロングドライブをかなり短縮してくれたようである。朝9時に出発してあっという間に諏訪ICを降り、蓼科高原へと続くビーナスラインに乗る。夏の終わりの蓼科は、澄み切った青空と初秋を感じる山々・・・のはずだったが、一日目は終日雨。蕎麦打ち道場で自分の打った蕎麦を食べ、早々と宿にチェックインした。

 そして翌朝。昨夜は雨と霧と霞ともやで何も見えなかったのに、こんなに絶景だったとは!目の前には澄み切った青空が晴れ渡り、周囲の山々をさんさんと照らしている。前日の残った雲がぽっかりと浮かんで、どこまでも続いている。せっかく蓼科まで来たんだから、立ち寄り温泉につかってから岐路につこうということになり、多種多様な温泉が点在する中から、横谷温泉をチョイスした。

 蓼科高原をすり抜けるビーナスラインを気持ちよくドライブ。雨の景色とは全く別世界である。
のどかな田園と牧歌的な風景を見ながら横谷渓谷に入ると、突き当たりに「横谷温泉旅館」がある。大正12年より創業しているというだけに、山奥にひっそりと佇むも存在感のある温泉旅館である。周囲には4種類の滝めぐりができる散策路があり、すぐ脇には渓流が流れている。

ページ : 1 2

取材担当プロフィール

みなもといずみ
近場から遠出まで、行く先々に温泉マークを見つければすぐに飛び込んでしまうほどの温泉女。出張先ですら、温泉があればタオルとパンツを持ってでかけます。女である以上、温泉に癒される人生は永遠です。行き当たりばったりの旅が大好きな私のあこがれは、スナフキン。点々と旅を続けながらいで湯を求め、足あとを残していきたい!