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コラム 熱湯コラム「いで湯のあしあと」

飽くなき奥飛騨温泉の旅

飽くなき奥飛騨温泉の旅

新穂高温泉再び。
ちょっと季節はずれではあるが、遅咲きの紫陽花が奥飛騨で満開のころ、新穂高温泉の入り口に建つ「宝岳館」という宿に宿泊した。昭和30年創業、昭和の香りのする、家族で営む小さな宿である。到着すると、中からご主人が出てきてわざわざ出迎えてくださった。

部屋に入って、お茶を飲んでしばし寛いだあと、早速温泉に入る。小さい宿だからといって、ここの温泉を侮ってはいけない。内湯のほかに、大きな貸切の露天風呂が3箇所もある。貸切といっても、空いてたら「使用中」の札をかけて勝手に入ってね、というなんともかんたんなシステムで貸切ができる。こじんまりとしているからできることだ。まずは、展望露天風呂があるというので、屋上まで上がった。細長い階段を登ると2つ扉があり、高低差がつけられた2箇所の屋上露天風呂がどちらも空いていた。どちらも贅沢に、檜でできた大きな湯船である。一人で入るには十分すぎるその大きな露天風呂につかると、新穂高の山並みを一望することができた。夕食後、夜も行ってみると、予想通り満天の星空を独り占めである。落ちてきそうな星空を眺めて、ちょっとぬるめのお湯に浸かっていると、いつまで時間がたったのかさえわからなくなる。辺りはしんとして、とぽとぽ流れる源泉の音のみ。日々の疲れを癒すには最適な空間だ。

さて、部屋に戻って湯冷まししていたら、「夕食の支度ができました」と電話がかかってきた。階下にある食堂へ下りる。すでに食欲をそそる匂いが漂っている・・・そう、奥飛騨の定番、飛騨牛ステーキの陶板焼きだ。地元でとれた山菜などに混じって、メインディッシュであるA5ランクの飛騨牛のステーキが、惜しみなく1.5cmくらいの厚さにカットされ、ドンと食卓の中心に鎮座していた。贅沢を言えば炭火で焼いて欲しいところではあったが、固形燃料1個じゃ足りないほどの分厚さだ。ミディアムレアに焼かれた切り身をほおばると、口の中でとろける。肉汁は甘くて濃く、1切れでご飯山盛りいける!ちょこちょこしたお洒落な会席もいいけど、こうしたわかりやすいメインディッシュがあるとインパクト大である。

翌朝、朝食前にもうひとつの露天風呂に行ってみた。「露天風呂」の矢印に沿って、プシューっと激しい音を立てて噴出す源泉が通る配管を横目に宿の裏側に行くと、立派な岩風呂があった。これまた貸切じゃもったいないくらいの大きな岩風呂で、自然の中にある野天風呂といった感じだ。熱めのお湯に浸かって森林浴。快晴の青空と青々とした木々が目に心地よい。
ここの宿のコスパは本当によい。何とこの旅館、平日であればHPを見たら飛騨牛がついて5963円でとまれる「ごくろうさん」プランがある。貸し切り露天に飛騨牛、良質な源泉、澄み切った空気、さらに天気もよければ満点の星空もついてくる、とってもリーズナブルなプランだ。一日有休をとって来るのもオススメである。

毎度のことだが、何度来てもここの温泉郷に飽くことはないだろう。それだけ多様な宿が点在し、それぞれの趣を持っている故、毎回ここに来る度に違う宿に泊まり、新しい新穂高温泉の顔を知って、また戻って来たいという思いを後にするのだ。さて、次はどこの宿に行こう・・・。

【新穂高温泉 宝岳館】
住所: 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂399
電話: 0578-89-2034
アクセス: 東海北陸自動車道 – 中部縦貫自動車道 – 高山インター下車 R158経由で奥飛騨温泉方面へ約50分
源泉名: 蒲田温泉混合泉
泉質: 単純温泉
温度: 67.6℃(PH値 7.4)+79.2℃(PH値 7.2)
色・味・匂: 無色透明・無味無臭
効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復、健康疲労回復
料金: 5,963~13,000 (一泊二食付)

2016年10月31日

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取材担当プロフィール

みなもといずみ
近場から遠出まで、行く先々に温泉マークを見つければすぐに飛び込んでしまうほどの温泉女。出張先ですら、温泉があればタオルとパンツを持ってでかけます。女である以上、温泉に癒される人生は永遠です。行き当たりばったりの旅が大好きな私のあこがれは、スナフキン。点々と旅を続けながらいで湯を求め、足あとを残していきたい!

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