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コラム 熱湯コラム「いで湯のあしあと」

関西の奥座敷 湯の山温泉(三重・御在所)

関西の奥座敷 湯の山温泉(三重・御在所)

 今年の冬はなかなか暖かくならなかった。寒さピークの2月後半、三重県北部の最高峰、御在所岳で樹氷が見えるという噂を聞きつけ、日帰りで行くことになった。気温が氷点下に下がり、風と湿気の条件が揃えば、標高1212mの御在所岳のてっぺんで美しい樹氷がみられる。その日は下界でもかなり風がびゅんびゅんうなっており、期待を持って出発した。

 この日は快晴でまさに期待大のベストコンディション。わくわくしながら御在所を登っていくと、頂上まで登るロープウェイが強風のため運行中止という放送が。がっくりきたがあきらめきれず、しばらく待つことになった。

 この山の中腹一帯には、三重県でも有名な湯の山温泉街が広がる。冷たい風の中、身体が欲するのは、食堂のラーメンでも温かいコーヒーでもなく、やはり全身から温まる温泉でしょう!ということで、近隣にたたずむ温泉旅館の中で、日帰り入浴を営業している寿亭をチョイス。ロープウェイ再運転を待ちすぎて冷えきった身体を温めるため、早速寿亭の露天風呂へ向かった。

 有形文化財の建物を併せ持つ旅館寿亭の日帰り温泉は、広々とゆったりした内湯と露天風呂がある。弱放射性温泉である湯質は、刺激のない柔らかなお湯。外気で冷えた露天はちょうど良い温度で、時間を持て余すには贅沢すぎるシチュエーションで、ゆったりとお湯につかった。

 晴れ上がった青空を仰ぎながら露天風呂につかっていると、そこからロープウェイのケーブルが見える。よく凝視してみると、赤い車両が何メートルピッチかでゆっくり進んでいるのが見えた。ロープウェイが運転開始したのだ。慌てて露天風呂から出、急いで着替えて火照った身体のまま再度ロープウェイ乗り場へ急いだ。

 待ちくたびれた乗客を乗せた車両は、御在所岳の山頂へすすんでいく。まだ強風は吹いておりかなりスリリングな運転と視界ではあったが、1212mの山頂に到着し、辺り一面雪景色の中で輝く美しい樹氷を目の当たりにしたときは、本当に感動的だった。ほんの8分で到着する山頂は、下界とは全く別世界が広がる。氷点下になりそうな雪景色の中を一通り散歩したら、本来なら芯から冷えきるところだが、さっき入った温泉のおかげだろう、外気は冷えても身体はまだぽかぽかとした保温状態が続いていたのだった。

 山頂食堂でオススメのカレーうどんで空腹を満たし、日が落ちるまで樹氷を満喫した後、ロープウェイでまた下界へ下った。

 あっという間に桜開花情報を聞く中、既に季節外れのレポートではあるが、来年の冬に是非オススメの観光名所・温泉地のひとつである。四季折々の風景を感じるロープウェイに乗るのであれば、湯の山温泉を必ずセットで考えたい。

【湯の山温泉 寿亭】
住所: 三重県三重郡菰野町菰野8585
電話: 059-392-2131
アクセス
 車の場合: 名古屋 – (東名阪約30分) – 四日市IC – R447約25分
 公共交通機関: 名古屋(近鉄) – 近鉄湯の山駅より送迎バス
泉温(源泉): 26度
源泉名: 湯の山温泉 表湯
泉質名: 低張性弱アルカリ性低温泉
色・味・匂: 無色透明、無味無臭
効能: 通風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆嚢炎、胆石症、慢性皮膚病、慢性婦人病、神経痛、筋肉痛、間接痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消火器病、痔疾、冷え性、病後の回復、疲労回復
公式HP: www.kotobukitei.co.jp

2014年04月02日

コラムフォト

取材担当プロフィール

みなもといずみ
近場から遠出まで、行く先々に温泉マークを見つければすぐに飛び込んでしまうほどの温泉女。出張先ですら、温泉があればタオルとパンツを持ってでかけます。女である以上、温泉に癒される人生は永遠です。行き当たりばったりの旅が大好きな私のあこがれは、スナフキン。点々と旅を続けながらいで湯を求め、足あとを残していきたい!

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