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多治見市 モザイクタイルミュージアム 展示事業グループ 村山 閑さん なぜか、ふしぎな、うつくしさ 「まち」とタイルが生み出す景色

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[多治見市]
モザイクタイルミュージアム
展示事業グループ
村山 閑さん

お知らせ

多治見市モザイク
タイルミュージアム
観覧料/常設300円
    高校生以下無料
開 館/9:00~17:00
休館日/月曜日・年末年始
(休日の場合は翌平日)
0572-43-5101
http://www.mosaictile-museum.jp

 2016年6月、多治見市笠原町にオープンしたモザイクタイルミュージアム。青空を背景に不思議な曲線を描くこの建物では、笠原町を拠点として栄えてきたタイル産業の歴史を物語る数々のコレクションと、それを支える貴重な道具などが楽しめます。そんな話題の施設で学芸員の村山さんに館内を案内してもらいました。

外観は原料採掘の採土場 内観は登り窯をイメージ

「登り窯」をイメージして造られた階段(左)を上ると、その先には真っ白なタイルで装飾された空間が。地場を中心に全国から集められたタイルが展示されている。
「登り窯」をイメージして造られた階段(左)を上ると、その先には真っ白なタイルで装飾された空間が。地場を中心に全国から集められたタイルが展示されている。

「登り窯」をイメージして造られた階段(左)を上ると、その先には真っ白なタイルで装飾された空間が。地場を中心に全国から集められたタイルが展示されている。

 大正時代に旧多治見町で始まったタイル産業は、戦後、ここ笠原町を中心に隆盛しました。ユニークな外観は、原料を掘り出す採土場をモチーフに、国際的な建築家・藤森照信氏がデザイン。館内は4層に分かれ、アート、工芸品、工業製品など様々な表情を持つタイルをご覧いただけます。外光が差し込む4階スペースには笠原を中心に、人々の営みの中から集められた様々なタイルを展示。時間や季節によっても見え方が変わってくるので、これから迎える初めての冬が楽しみです。

 3階ではタイルの歴史や製造工程を紹介しており、原料と工場をテーマにした特別展「工場賛歌」も12月18日まで開催していますので、ぜひご覧ください。実は私たちもこうした展示を通してタイルって何だろう?と考えているんです。かつては工芸品のような建築装飾として作られたタイル。それを、かまどや洗面台といった立体的なものの表面にも貼れて、効率的に作れるモザイクタイルとして開発したのが笠原の山内逸三という人物です。さらに建築の仕上げ材や「アート」など、顧みると百年近い歴史の中で様々に変化を遂げてきました。それでも生活の中で使われてこそのタイルだと思いますし、人によって見え方が違うのも面白いところ。実は奥深いタイルの魅力を皆さんとともに感じ、文化として残しながら伝えていきたいと思います。

様々な意味が生まれた笠原のモザイクタイル

世界が注目する建築家・藤森照信氏によって設計された多治見市モザイクタイルミュージアム © Akitsugu Kojima

世界が注目する建築家・藤森照信氏によって設計された多治見市モザイクタイルミュージアム
© Akitsugu Kojima

 私は前の職場に勤務していた頃、当館の前身となるモザイク浪漫館でモザイクタイルの魅力を知りました。モザイク浪漫館に常駐の職員はいませんでしたので、ミュージアムの展示やワークショップを通して地域の活性化につながればと思います。2階の展示室には最新タイルが並び、コンシェルジュに相談しながら購入することもできるんですよ。関係者の方からも「これまでどのように使われるか分からず作っていたものに、顔が見えることで意味が生まれた。」と嬉しい声をいただきました。町の人々が重ねてきた努力がひとつの形になったのだと思います。

2階の最新タイル展示室では作品を購入することができ、コンシェルジュに相談も可能。

2階の最新タイル展示室では作品を購入することができ、コンシェルジュに相談も可能。

 年明けの2017年1月4日からは笠原町に焦点を当てた特別展「笠原のたからもの~地域の文化と担い手たち~」を開催します。まちを彩ってきた文化と担い手となった人々。タイルだけではない笠原のたからものをぜひ、ご覧ください。

おすすめ! お土産の達人
お土産
モザイクタイルのもつ色の美しさをお菓子で表現した「彩り」。ねりきり製で、こだわりのちょっと濃いめの黒糖餡入り。
モザイクタイルミュージアム開館記念菓 彩り…1ヶ150円(税別)
御菓子司 陶勝軒
多治見市笠原町2127-1
0572-43-3041

2016年12月

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