2008年09月20日
今年は8月に「夏時間」が終わった。29日午前1時に時計の針を1時間戻して、もう一度、午前零時台を過ごした。
9月初めからイスラム教の重大な宗教行事ラマダン(断食月)が始まるためで、夏時間だと日没が午後7時すぎになり、それまで水も飲めないのは大変だと、例年よりも夏時間の終了を早めたのだ。
エジプト国民の9割を占めるイスラム教徒には、ありがたいかもしれないが、8月に「夏はもう終わり」と言われているようで、どうもしっくりこない。日中を有効に使おうという制度の趣旨に沿わないし、夜明けの時刻が早くなるのだから、イスラム教徒も朝は逆に大変だろうに。
イスラム暦は太陽暦より11日ほど短く、その分、ラマダンも早く来る。来年は8月中旬、再来年は同上旬に始まる。政府がどうするのか見ものだ。夏時間をいじるより勤務時間や始業時間を変更すれば済む話だと思うのだが。
(浜口武司)