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トビリシ 紛争地の友気掛かり

2008年10月27日

 「ケンジ、この紛争どうなると思うか」。グルジアの首都トビリシで八月、出張で宿泊した下町のホテル。オーナーがことあるごとに尋ねてきた。不安でたまらないような表情が今も忘れられない。

 急坂の途中にあるこのホテルは、かつてオーナーが英国との合弁会社事務所にしていた建物を改装した。フロントなどはなく、狭いエントランスにソファがある。そこが宿泊者たちとオーナーの語らいの場となった。

 「朝食でほしい物はないか?」「昼はのどが渇くから水を持って行け」。炎天下の取材に向かう身には涙がでるほどうれしい気遣いだった。現地で印象に残ったのは、日本人を大事にしてくれた、こんな友人たちだ。

 最近、トビリシ住民の携帯電話にかけると、ロシアからだと警戒してか、出ないケースがあるという。つながっても不審に思われることがあるとか。筆者はまだその目にはあっていないが、紛争のつらい現実だ。 (中島健二)

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