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フランクフルト 独版ネギトロに開眼

2009年01月07日

 魚も肉も刺し身で食べるのは日本人の好むところ。だが、この話をすると顔をしかめる人が多い。ドイツ人は豚肉を生で食べる。それが実にうまいのだ。

 フランクフルトからの帰り、小腹を満たそうと駅のソーセージ屋に立ち寄った。ケースの品を見定めていたら、生ミンチをパンに挟んだものが並んでいる。淡いピンクは明らかに牛とは違う色だ。「この『メット』なるものは豚肉か」と尋ねると、そうだと言う。豚肉は完全に火を通すべしと教育された身には驚くばかりだが、堂々と売られているなら大丈夫なのだろう。物は試しと頼んでみた。

 一口かじる。塩こしょうのきいた肉のうま味が脂身と混じり、生タマネギの辛みがアクセントを添える。まるでネギトロではないか。気が付けば手元にメットの姿はなかった。列車の出発まであと5分。ふたたび店に戻って注文した。「肉だけ200グラムちょうだい!」

 (三浦耕喜)

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