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高雄 自信あれば偽装なし

2009年01月21日

 中国製食品の汚染問題をきっかけに、台湾南部、高雄市のショッピングセンターに、市政府肝いりの台湾製食品専門コーナーができた。市の幹部から取材中、日本では日常茶飯事となった産地偽装に話が及んだ。

 すると「産地偽装?」。幹部はけげんな表情を見せた。台湾の肉料理店でも「松阪牛」の表示があるから、一例として「別の産地の牛肉を『松阪牛』と表示して売ること」と説明すると、「そんなの意味があるのか」と不思議がられた。

 幹部いわく、熱帯と亜熱帯の台湾では作物の生育が良く、産地がどこでも品質に大差はない-。確かに台南県はマンゴーを日本に売り込んでいるが、台南以外のマンゴーも十分においしい。

 「ものがよければ産地を偽装する必要がないでしょう」と幹部。ブランドに引きずられる身として「ごもっとも」とうなずくしかなかった。 (栗田秀之)