2009年08月10日
小銭入れをなくした。硬貨が大量に入っていたわけではないが、気に入っていたものだけに、失ったと気付いたときは悔しさのような思いが込み上げた。
思い当たる場所はすぐに見当がついた。前夜に友人と一緒に行ったサウナだ。風呂上がりに小銭で飲み物を買った後、レンタルの浴衣のポケットに入れたままだ。サウナが保管しているかもしれないと期待をかけた。
電話口のサウナの女性係員は冷たかった。発音から分かったのか「あなた日本人? 忙しいから早く話して。パルリパルリ(早く早く)」
早く話そうとして逆にもたついた。係員は途中で話を遮り「保管してません」と答えて電話を切った。
頭にきたが、韓国の知人が当方の韓国語に注文を付けないことに気づいた。韓国で暮らして一年余。自分はまだ温室にいるのだと思った。 (築山英司)