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マニラ 絆つなぐ?ネット参列

2009年05月15日

 「驚いたよ。葬儀場にビデオカメラがついているんだ」。友人のフィリピン人が笑う。親友の父親が亡くなり、5日間にわたって葬儀場で夜を明かしたという。フィリピンでは人が亡くなってもすぐには埋葬されない。家族は葬儀場に泊まり込んで1週間ほどを過ごし、遠方から駆けつける親族を待つ。

 この葬儀場では、その様子を24時間ビデオカメラで撮影し、インターネットで同時中継する、という。

 海外就労者(OFW)が800万人いる同国では、ほとんどの人が海外に親類や友人を持つ。彼らは家族の絆(きずな)を非常に大事にする。そこに目を付けたのが、帰国せずにネットで葬儀に“参加”できる新サービスというわけだ。友人のケースでも、サウジアラビアから葬儀に“参加”した親族がいたそうだ。

 なかなかのアイデアだとは思うが、このサービスは家族の絆を強めるのか、それとも弱めるのか。それは分からない。

 (吉枝道生)

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