2009年06月02日
最近、モスクワで野球のバットがよく売れているという。
マイナー競技だったロシアでも野球人気が急上昇-というわけではなく、地元紙によると、不況で増えた犯罪からの「護身用」だそうだ。ただ、売れ行きを確かめようと自宅近所のスポーツ用品店を回ってみたのだが、どこにも置いてない。
不思議に思っていると支局のスタッフが謎解きしてくれた。「バットはスーパーや自動車用品店で買うものです」と。
主な購入者は強盗におびえる主婦やドライバーといい、なるほど、確かにスポーツ用品ではないようだ。近ごろは「売れているのは強盗が凶器に使うから」というジョークまであるというが、野球好きの自分には、とても笑えなかった。
バットでたたくのはボールだけにしてほしいものだが、残念ながら、モスクワでボールを販売する店を見つけるのは至難の業らしい。 (酒井和人)