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ソウル 実利で損失補てんを

2009年06月06日

 李明博大統領が就任1年を迎えた2月下旬、韓国メディアが一斉に世論調査の結果を報じた。支持率は大体30%台で、就任直後の半分。国民の評価は対北朝鮮を除いた外交で比較的高いものの、経済や政治安定などの内政で低かった。

 韓国の友人と世間話をすると李大統領はまるで人気がない。特に若者や女性は厳しい。その中である女性の話は印象に残った。民主化運動の指導者だったカトリック教会の金寿煥枢機卿が死去した際、李大統領の「国家として大きな損失だ」とのコメントが「気に入らない」という。金枢機卿の業績は精神的なものなのに「損失」という言い方は計算がにじんで嫌だとの説明だった。大統領の実利主義的な発想に拒否感があるようだった。

 支持率低迷の主な理由は経済危機だ。企業経営者出身らしい結果が出ていないことへの不満といえる。実利主義の真価が問われる。 (築山英司)

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