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シウダフアレス 観光廃れ 密輸は盛ん

2009年06月19日

 米テキサス州エルパソから短い橋を渡ってメキシコ・シウダフアレスに入ると、表通りにタコス屋台のほか、「英語できます」の表示を掲げた眼科や歯科が並ぶ。目当ては、医療費が高い米国から来る観光客だ。

 安い矯正、治療費用は観光の目玉の一つ。しかし、通りにはほとんど観光客らしき姿を見かけない。重武装した麻薬組織同士の抗争が激化し、軍隊が出動する事態になっているためだ。客呼び込みの男性は「もう2年もこの状態」と嘆く。

 市によると、少し前まで街の広場に「警官を殺す」と犯行予告が堂々と出ていた。皮肉なことに観光客は減っても、米国に麻薬を輸出し、銃を輸入する裏の交易関係は盛んだという。

 メキシコは米国からの銃密輸に神経をとがらせるが、車で入国しても国境ではなぜかほぼノーチェック。軍隊の存在感と比べ、ちぐはぐさが否めない。

 (阿部伸哉)

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