2009年08月18日
15%。先に行われた米ロサンゼルス市長選の投票率だ。「最低の投票率ですか」と市に聞くと、過去に6%台があったと聞き、また驚いた。
米国では選挙ごとに有権者登録する必要があるが、わざわざ登録した市民の投票率がこの数字。再選された現職の得票は約15万票で、ロスの総人口約400万人の4%弱だ。
日本の地方選が盛り上がらない理由の一つに多党「相乗り」があるが、米国では「カネ」。地元報道によると、ロスでは現職が二番手候補の15倍の資金力でさっさと勝負を決めてしまった。
ニューヨークに帰って新聞を見ると、ここでも大金持ちの現職市長が、選挙半年前なのに既に750万ドル(約7億3000万円)をテレビ広告などに使い、相手候補から泣き言が入っているそうな。「オバマブーム」で沸いた米国だが、面白い選挙はそうあるものではない。
(阿部伸哉)