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ロンドン バットの価値 上昇中

2009年08月26日

 夕暮れの住宅街、民家の外壁に付いた警報器が鳴りだした。

 通り合わせた人たちは、ベルの方向をだれも振り返らない。顔には「どうせ誤作動だろう」と書いてある。ロンドン赴任の当初は泥棒か火事かと驚いたが、最近はすっかり警報ベル不感症だ。

 英国人の防犯意識は高いのか低いのか。英保険会社が今月、「英国の家庭は20軒に1軒が自宅にわなを仕掛けている」との報告をまとめた。庭や床板に落とし穴を作ったり、クギ入り爆薬を用意した例もあった。仕掛け自体が犯罪になりかねないが、自衛意識の高さは伝わってくる。

 庶民の心配は不況による犯罪増だ。ブラウン英首相は最近「強盗や泥棒への備えを」と呼び掛け、警察官を増やす方針を示した。

 いざ泥棒と対面した場合、英国民は65%の人がクリケット用バットやステッキで立ち向かうと答える。英国なのに骨董(こっとう)市で野球バットまで並ぶのは、さては泥棒対策だったのか。 (松井学)

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